正義のヒーロー
2023年01月29日
ウルトラマンジャック(5)
設置された防犯カメラは、有事に備えて一定数が内閣府の危機管理センターへとつながっているが、同時にメディアにも配信される。ただ、配信に当たってはモザイク処理がなされる。ウルトラマンが人間であるという根拠、それは、人間の体をボディペインティングのようなモノでラミネート加工されたかのように金属質の覆いが覆っているので、股間の形はクッキリ、いや、そのものだからだ。もちろん、人間を模しているのだという意見もあるが、3mもなかったなら、全身タイツをまとった人間だと誰もが思うことだろう。それに、ウルトラマンはゼラブ星人を撃退できていない。なんせ、知る限り、、ゼラブ星人に対して全敗しているからだ。このウルトラマンはウルトラマンジャックと呼ばれている。ジャックは元々はアメリカのテレビがつけた愛称だが、日本の「弱」の音読みに似ているので、日本でもすんなりとそう呼ばれるようになった。最初は、マッチョなウルトラマンが赤手空拳で異様ないでたちのゼラブ星人に立ち向かっていく姿に、まさにヒーロー現るといった感じで万雷の拍手で迎えられたが、そもそも、ゼラブ星人が出現してすぐのタイミングでウルトラマンが現れ、またゼラブ星人も出現しても積極的に周囲のものを破壊するというわけでもなく、また敗れたところでとどめを刺されるわけでもなく、毎回同じゼラブ星人だし、ということで、いつしか怪獣出現もニュース速報からワイドショーネタに移っていった。
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2022年12月30日
ウルトラマンジャック(3)
隼人は漸く気が付いた。人間に戻ったところで、隼人の体を使っているのだが、どうやら隼人はそのウルトラマンでいるときの記憶もないし、また戦いによるケガも全くない。最初に説明しておかなければならないが、怪獣も宇宙人だ。ウルトラマンというのは伝説上のヒーローだ。伝説では様々な怪獣が出没していて、各地の壁画にその戦いの様子が残っているが、今回登場する怪獣はいつも同じ、ロシアのヴィエリチカ洞窟で描かれているものと姿かたちが全く同じ、ゼラブ星人である。ウルトラマンもゼラブ星人も、身長は3m程度である。これは地球では大きいと思うかもしれないが、宇宙では標準的な大きさである。であるが、ゼラブ星人の体の主成分が広い宇宙でもどこにでも普通に存在する鉄であるため、破壊力はかなりのものがある。また、これもウルトラマン伝説とは異なるのだが、いわゆるカラータイマーと呼ばれる生命維持アラートが付いているのはゼラブ星人の方である。地球上の酸素はゼラブ星人に毒性なのだが、ウルトラマンは伝説とは違って大丈夫なようである。ゼラブ星人は地球への滞在が大体3分を超えると体に有害な作用を及ぼすようで消えてしまうが、個体差があるようだ。ただ、ゼラブ星人のこともデータが少なく、よくわかっていない。また、これも大きな誤解なのだが、ゼラブ星人もウルトラマンも、実は地球を侵略する目的は共通している。伝説でもウルトラマンが怪獣をやっつけているので正義の味方のように思われているが、単なる主導権争いに過ぎない。
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