デカチン
2023年05月11日
だって夏じゃない(9)
「さて、どうしようかの?」
「もう、用が済んだろ、この手錠を取れって。」
「手錠の鍵の、ここの枝に架けておくってからに。」
「いやいや、さっきの兄ちゃんがいっじゃろがい。」
「外してくれって、アイツ、俺を置いて尻尾を巻いて逃げてったんだから。」
「いや、あの兄ちゃん、あんな性格だから戻ってくるはずや。それよか、こっちもおっ始めるか?」
と、もう一方の腕をとると、反対側に伸びた枝にやはり手錠をかけた。
「おい、解放するって約束だったぞ、おかしいだろうがよっ!!」
「おいおい、解放するとは一言も言っちゃいねえぞ。落とし前をつけるって言ったじゃねえか。」
「だったら、さっきアイツのは何だったんだ、おかしいだろ。」
「それはアイツの落とし前だろ、兄ちゃんよ、俺ら、お前が目的なんだぜ?さっきいたガタイのいい兄ちゃんにはちょっとビビらせただけよ。」
と、淳平の顎を手で掴むと、
「まあ、今日はコイツと遊んでみるかな。」
と言って、淳平の競パンをずり下した。今まで不格好に束縛されていたモノが、ボロンと重力に従順に垂れ下がった。淳平は細身の体ながら天性の立派なモノを持っていた。自由になったそのものは、ブランブランと振り子のように揺れ動いていた。そしてその後ろには、このデカくて長いモノでさえも隠し切れない二つの玉が、ゆったりとした袋の中でやはり慣性の法則でゆらゆらと規則正しく揺れていた。
「この前はコイツで楽しむ前に邪魔が入ったからな、今日はジックリ楽しませてもらおうかな。」
「汚い手で触るな、チンピラ、金なら金って言え。金が欲しいからそんなことを言ってんだろ?」
「急に威勢が良くなったな?あれだろ、大声出せばまたさっきの兄ちゃんが飛んでくると思ってるんだろ?金を用意してくるとでも思っているんじゃないか?」
出っ歯はそういうと、チラッと向こうの遠くに見える海の家の方を見た。そこには、股間をしっかり押さえ、もう一方の手で双眼鏡を握ってこっちの様子を覗っている光和の姿が小さく見えた。光和は、先ほどの金的に懲り懲りして、ヤクザから見えないところで見守っていたのだ。
「まあ、助けに来てくれればいいさな。まずはウォーミングアップといくか。」
と、長い一物の先の、男の敏感な部分を撫でだした。
「痛え、痛え、マジで止めろって!!」
出っ歯は、落ちていた砂や堆積物を手に取って、それを塗り込むように亀頭を揉んだのだった。
「止めろ、止めろって!!」
ものすごく体をよがらせて苦悶の表情を浮かべている。パキパキに割れた腹筋がひっきりなしにモコモコとまるで一つ一つが生きているかのように躍動している。淳平もまだ大学生、エネルギーに満ち溢れているけれども発散する機会がなかなかなく、悶々と過ごしている。普段は包皮に守られているので、こんな荒々しい刺激は生まれて初めて、というか金輪際最初で最後にしたいくらいの激しい刺激であった。
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toppoi01 at 16:21|Permalink│Comments(0)
2022年09月06日
眠らない街バンコク(3)
熱気の中、冷めているのは俺だけかな、なんて俺が壁際で一人氷の溶けきった、最早ただの赤くて、味も感じないくらい薄くなった液体を飲んでいると、向こうから色白で、髪はかるくウェーブがかかって、カラダも無駄なところがどこもないんじゃないかというくらいキレキレ、モデル?みたいな感じで螺旋階段を上がってくるのが目に入った。フロアでワイワイ騒いでいるのより、どうしても目がそっちばかり見てしまう。というか見とれてしまう。胸板なんてこれってどうなったらこうなるのってくらいのメチャメチャ厚い胸している。そしたら、俺の目の前で立ち止まって、"cool!"と。そうそう、寒いよね。いや、暑いって。裸だからかな?俺も身振りで寒そうに"cold!"と言ったら笑顔になって、向こうに行ったと思ったら、青いカクテルを二つ持って横に来た。いや、後になってよくよく考えたら、"cool"って涼しいって意味じゃなくて素敵だとかイカしているって意味だ。メッチャ寒いギャグをバンコクで披露したみたいになってしまった。いやいや、これもセクシーボディに見とれてて咄嗟に出なかったんだよな。でも、別に俺、かっこよくなんかないんだけど。俺より背が高くてスラってしていて、肌も見た感じツルツル。え、急に俺のシャツの上から胸を揉みだして、何やら言っている。タ、タイのゲイの挨拶なんだろうか?俺も揉みたいけれど、公衆の面前ではさすがに胸揉めない・・いや、あっちが揉んでるんだから俺だって揉んでいいんだよね、きっと。タイ人?って聞いたらそうだって言いながら、カラダをほぼ俺につけるようにして俺の胸を揉んだり掴んだり摘んだりしながら言う。"cold!"っていって俺に抱きついてきたし。やっぱり寒いってことか?
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toppoi01 at 15:50|Permalink│Comments(0)
2022年04月10日
終わりの見えないデスマッチC(18)
智哉は男の股間をずっとなぞっていた。というよりも、腹の方をなぞっている。どうやら、俺と同じくらいの巨根の持ち主らしい。フフ、やっぱり俺のことが忘れられないってわけか。
「知っている。」
男はハッキリと言った。
「智哉、どっちが好きか、俺に遠慮、要らない。チャンス、君にあげる。」
弘一は、智哉がひるんだ顔をして男を見返したところを見逃さなかった。まだ腹に鈍痛が残っていて、息を吸うことさえ難しかったが、声を絞り出して言った。
「智哉、やり直そう。そんな奴の何がいいんだ?金か?金なんだろ?幸せってそういうんじゃないだろ?また一緒に・・。」
智哉が弘一の方にまっすぐ向かってきた。そして手を差し出して・・無防備に垂れ下がった二つの玉を握りしめた。
「オマエ、オマエ、ふざけるなよ。俺にまとわりついて。」
弘一と顔と顔がくっつくくらいの距離で声を潜めて言うと、思いっきりその鶏卵大の玉を、両手で慣れた手つきで潰しにかかった。
「ぐわぁぁぁ。」
稲妻が頭の先に突き抜けるかのような痛みが走って、足は不随意に痙攣した。
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2019年12月07日
イスラエル王ダヴィデ(4)
ダヴィデは巨人ゴリアテの首を切り落とし、名声をあげた。そしてバビロニアと屈辱的な領土割譲条約を結ぼうとした旧王を退かせ、新たにダヴィデを新王に据えたのである。一方で、隣国ユダでは、神が古に起こした大洪水の教訓から民の安全を確保するため、バビロニアの支援を受けて通称バベルの塔の建設に取り掛かっていた。多くの人民がこの一大プロジェクトに駆り出されたが、ユダ王エホヤキンの狙いは、そんなところにはなかった。人間がアダムとイブしかいなかったころ、アダムは天使ガブリエルに尋ねた。人間は果たして天使になれるのかと。ガブリエルは、神に仕えていれば、天国へ上り、そして天使の道が開けると確かにこう言ったと伝承されている。しかし、アダムは神が定めた掟を破ったために地上に落とされたのだ。エホヤキンは考えた。天使に翼があり、アダムとイブは落とされた、つまりは天空に天国があるのは間違いない。我々は翼がないから天国に行けないのだ。であれば、天高い塔を作ればいいのではないか、そして天国に限りなく近づき、そこから支配するものは自然と聖的な力を与えられ、民は自らを神と同一視するに違いない。そうすれば、敵国イスラエルを倒し、神聖ユダ王国を建てることができるのだと。
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2017年07月16日
耐えてみろ!(10)
「大丈夫ですか?」
崇が目を覚ますと、慎吾が心配そうに覗き込んでいた。冷たいタオルが額に乗せられていた。自分自身では分かっていた。いつもセックスの後、クラッと貧血のような眩暈を覚えることがよくあった。しかし、こんな意識を失ってしまうようなことは嘗てなかった。
「どれくらい・・。」
「いや、ほんの1分くらいしか経っていないです。それより・・。」
「それより、俺がゴメン。俺、・・。」
「大丈夫です。俺がゲイって、もしかしてバレていました?」
「・・。」
実はゲイだとカミングアウトをされて、今初めて知ったくらいだ。顔を振って、目を覚まそうとした。
「水、飲みますか?たぶん脱水症状だと思います。少し安静にしてください。」
崇の肩を持って起こし、優しくそう言ったが、後ろで何か当たっているモノに気づいた。
「ゴメン、何も言わずについ。。本当にゴメン。」
「いいんです。でも、俺、いつもタチだからあまり経験なかったから・・。」
「俺は実は男にはウケなんだよね。けど、つい・・。」
慎吾はその言葉に反応した。崇のその筋張ったカラダに劣らないくらい、筋繊維でできているかのようなモノは激しく硬直し、目の前の獲物を虎視眈々と見据えていた。
「これ、欲しい。」
崇は、ちょっと口に余るような長さのモノにむしゃぶりついた。3日餌を与えられずに飢えた犬が、放られた鳥の手羽先を我が物にしたかのように、おいしそうにしゃぶった。そこから染み出すエキスを吸い出すかのごとく、丹念にしゃぶり込んだ。そして、慎吾を仰向けに寝かすと、そこに跨った。自分の唾をこれから入れる場所に塗り、指でその準備をした。ある種の覚悟がいった。入れてしまえばもうそこから先は平気なのだが、その過程が勇気がいるのだった。
そんな不安が慎吾にも伝わった。
「大丈夫ですか?」
先ほどまで倒れていたことを気遣うと同時に、ためらいがちに跨った悟の躊躇している様子を見て、思わず発した。けれど、その言葉に触発されたのか、徐々に腰を落としていった。バイである崇は、男の方はさほど経験がない。最近、その喜びを知ったばかりなので、入れてみたいという気持ちが先行する。けれど、まだ経験の浅い崇にとっては無理な大きさだった。先を入れただけで激痛が走り、その向こうの快楽まで行き着ける自信がなかった。
「ごめん。無理かも。」
二人は向かい合うと、笑いあった。暑さで汗が出尽くした感があり、二人とも喉がカラカラだった。シャワーを浴びて、外に出るとまだ西日が強く差していたが涼しく感じた。大学近くの安居酒屋でビールを飲むと、二人ともすぐに酔いが回って、ようやく主目的であったトレーニングの効果的方法を聞きだすことができた。
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2017年06月01日
終わりの見えないデスマッチ(19)
「まだまだ。」智哉は自分に言い聞かせるように言い、また、距離をとって向かい合った。間合いは智哉には踏み込まなければ弘一に当たらない距離ではあるが、リーチのある弘一には十分射程距離内だ。智哉は肩で息をしているが、目はさっきよりも鋭くなった。若干腹を庇っている様子がとれる。弘一が左フックを繰り出してきたので避ける。本気ではないフックはフェイントだ。若干足がふらついているのが自分でも分かるが、悟られないようにしている。また左フックか。次に何か来るなと直感した。右のフックが来たのでカラダを後方に倒れこませて攻撃を防ぐと共に、右足で蹴り上げた。弘一の左はやはり智哉の左脇腹を狙ったが僅差で避けられ、逆に智哉の右足が弘一の金的を直撃した。「ガッ」弘一の動きが止まるが、踏みとどまった。あの20cm近い、白いフランクフルトのようなモノが緩衝材となったのだろう。智哉は、頭から弘一に突進し。弘一の腹へ頭突きを喰らわせた。弘一の右は智哉の頬を鋭く打ったが、智哉の右は、それ以上に弘一の玉を抉っていた。仰向けに膝から崩れるように倒れて左腕をマットに付き、苦悶の表情を浮かべる弘一を見下ろす。「かわいいですね、弘さん。」
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