2019年06月

2019年06月30日

堕ちるところまで堕ちて(20)

今日は浩輔が先にこのゲイバーに現れた。訳知り顔のママが寄って来た。
「あら、今日太一っちゃん来る日じゃないわよ?待ち合わせ時間確認した方がいいんじゃない?」
口紅のついたタバコを、どこで売っているのか知らないが筋肉質の男がしかめっ面をして腹筋をしている形をした灰皿に、これでもかというくらいに捻付けている。
「いや、違うんです。ちょっと聞きたいことがあって。」
「え、アタシに?」
何だか顔が青ざめて、今にも吐くんじゃないかという顔をしている浩輔を見て、次に何を言い出すのかと不安げに見つめている。
「ママ、カラダ売ったことってありますか?」
思わず、タバコの煙を吐くつもりが真逆に思いっきり吸い込んでしまい、むせた。
「あのさ、これでもアタシ、操は大事に守っているのよ。」
「俺、どうしよう。どうしたらいいんっすかね?」
「はい?」
また、吸い過ぎて短くなったタバコを何とか吸っている。
「え、何が?」
思わず地の男が出てしまい、店内の客がギョッとした目で見ていた。あら嫌だ、という顔をしてから、
「あのさ、男は売れるうちが花。売れなくなって叩き売りするほど惨めなものはないわよ。」
「・・そうですよね。そうか。分かりました。」
糸が吹っ切れたように明るい顔になったが、糸を切ってしまった役のママは、これで良かったのかしらとずっと難しい顔をして、ほぼ吸う部分のなくなったタバコを吸っていた。

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2019年06月29日

堕ちるところまで堕ちて(19)

「はい?」
「はいって、何しに来たの?相談あるんだろ?」
「いや、あの、俺・・。」
「あのさ、売れるかどうかは君次第。こっちは与り知らぬところで。君のしたいことをすればいいんだけど、客がそれで来るか、客が付くか、それも君次第。」
「いや、でも、俺、思うんですけど、何か、これってそんないいバイトでもないかなって思って。」
「浩ちゃんさ、ちょっと鈍感じゃない?ねえ、ママ。」
さっきまでカウンターの奥でタバコを片手に、客からもらったウイスキーの水割りを飲んでいたカラダのデカい奴がうっすらと笑った。聞いていたのか。
「普通はさ、終わった後にオークションするんだよ。で、お持ち帰りしてもらうと。そんなくだらないショーだけ見に来るわけないっしょ。」
「え、俺、あの中のジイサンとやらなきゃいけないんですか?」
「いや、だから、それも君の勝手。ただ、何、浩ちゃんは何が目的なんだっけ?ジイサンたちに俺のカラダすごいでしょって見せつけるのが目的?違うっしょ?金稼ぎたいんっしょ?」
「そうです。でも、・・」
「いや、言いたいことは分かるぞ。勃たないってことだろ?だから?」
「なんで、俺には無理です。」
「ジイサンだって勃たないだろ。」
「!?」
「持ち帰ってガッツリヤルなんて元気ないだろ、ねえ、ママ。」
「アタシはガッツリヤルわよ。」
「随分お盛んじゃないの、ママ。」
またお下劣極まりない笑いを飛ばしている。よく見ると、下の前歯も2本欠けている。そっか、そうだよな。それに、年金生活者だけじゃなくて金を持っているジイサンだっているかもしれないしな。
「また、考えてみます。」
お、もう帰るのかよっていう目をしているオヤジを横目に、浩輔はそう言って、店を出た。

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2019年06月26日

堕ちるところまで堕ちて(18)

目論見が外れてしまったと言うこともあるが、そもそも楽勝と思っていたことが、いざやってみるとこんなにも思うように行かないということを思い知らされた。もう止めておいた方がいいのかなという感じもするが、もっと簡単なことをやればいいんだ、別に鍛えられた俺のカラダが目当てって奴だっているんだろうし、ごく普通の奴らとは違うんだから。早速赤ら顔のオヤジに電話をかけてみた。そして、またいつものゲイバーに呼び出された。
行くと、赤ら顔の親父はさらに顔を赤くして、でかい声で店子と何やら話して、下品でけたたましい嗤い声を上げていた。
「おお、来た来た。」
「やだ、あんた、勃たなかったんだって?」
と店子とすれ違い様にいきなり股間をむんずと掴まれた。ま、話すよな。来ていたオヤジたちもきっと俺のことを方々で噂して、そのうち行くところ行くところで意味ありげな含み笑いをされることだろう。勃たないのが普通だろ?あんなオヤジに性欲感じる方が異常なんじゃねーの?とファウンデーションを塗りたくって自分のネイルアートに見入っている店子に唾でも吐き掛けたくなったが、赤ら顔のオヤジが酒臭さと魚が腐ったような口臭の入り混じった吐息をして話しかけてきた。
「どう、あれからヤッた?」
と、人差し指と中指の間から親指を出して気味の悪い顔をして聞いてくる。
「ヤッたって何をですか?」
「あれっきりインポになったか心配でよ。」
とゲヘヘヘと下品な笑い方でこっちを見ながら尋ねる。決して心配している様子などこれっぽっちもない。欠けた前歯から食べかすが飛び出した。
「いや、それは平気ですけど。」
「なんだ、辛気臭いな、飲むか。おい、ウーロンハイ一つ。」
「イヤ、俺は大丈夫ですから。」
「で、どうするよ?」

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2019年06月23日

雑記帳(2019/06/23)

また、新たに2つ、新たに小説を書きだした。まあ、コメディみたいなものだけれど。「灰色の空間」と「堕ちるところまで堕ちて」もようやく完結。「灰色の空間」なんて構想から完成まで4年弱かかった。「堕ちるところまで堕ちて」も途中を付け足しただけだけれど。まあ、終わって良かった。

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toppoi01 at 15:57|PermalinkComments(0)雑記帳 

2019年06月16日

一石二鳥のアルバイト(20)

高志は、大きくなった金玉二つを掴むと手前に引っ張った。浩輔は中腰のまま、ただ無抵抗に引っ張られる方向に進むしかなかった。「じゃ、ここに寝てみるか。」何もない、床に仰向けに寝かされた。ずっと金玉を掴まれたままでは、素直に従うしかない。「そろそろラストステージだ。いい声出せよ。」というと、股間目がけて膝を落とした。そして、全体重をかけた状態で、グリグリと膝を動かしている。「ぎゃぁぁぁ!」と言ったまま、浩輔は目を見開き、口を大きく開いた状態で硬直した。金玉を根元で縛られているので、ずっと圧迫された状態であり、しかもゴリゴリと膝の硬い部分が当たって責め立てる。カラダを弓のように反り返して、「あぁぁぁあ」と喉の奥から出てくる断末魔のような低い声を、意識せずにずっとあげている。「どうだ、俺の玉潰しの味は?なかなかのもんだろ、え?」あの巨体の重みが金玉一点に集中してかかっている。ダメだ、このままいけば潰れる、潰れる、俺の金玉が、とブラックホールのような漆黒の闇へと渦巻いて吸い込まれて行くかのような意識の中、ふと鍛え込まれた腹筋の上を温かい感触が走っていった。ドクドクと白濁した液が、腹筋の溝に沿って、ゆっくりと流れていった。これは、今までとは違った、漏れたかのようなイキ方だったが、苦難の先にある天国を見つけたかのような、全身をぱぁっと快楽物質が駆け巡ったかのような、そんな全身が性器にでもなった感覚であった。「だろ?これやっちゃうと病みつきになんだよな。」という言葉が夢心地に聞こえたようであったが、そのままふと力が抜けて意識を失った。時間が経ち、気が付くと高志はいなかった。俺は、まだぼんやりとした頭を横に振って頬を二度叩き、シャワーを浴びて、無造作に置いてあった金を掴むと、パンパンに腫れあがった金玉のズキズキする痛みに耐えながら、ここを出て行った。
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2019年06月15日

一石二鳥のアルバイト(19)

「あがっ!」痛さが秒速で喉奥から脳天へと突き抜けていくようで、金玉が強く上方へ引っ張られて千切れるんじゃないかというような思いからカラダも一緒になって前のめりになった。「あぁ、あぁぁぁ。」中腰になって思わず声を出した。ズキン、ズキンと金玉にも心臓があるかのように、鼓動のように定期的に痛みが全身を駆け抜けていった。意識せずに涙が出てくるほど、痛烈な痛みが次から次へと襲ってきた。それを噛みしめるかのように、歯を食いしばって痛みに耐えていた。すると、高志が金玉をわしゃっと掴んだ。「ほうほう、なかなかいい大きさになったんじゃないか、え?」と言いながら、しゃがんでまじまじと見ていた。再三苛まれた金玉は、腫れて袋の中でパンパンになっていた。そして、その姿勢で手を頭の後ろで組むように言われると、またもキーンという鋭い痛みが走った。高志が金玉を爪弾きしたのだ。「おうおう、痛いか、意外と効くもんだろ、これ。」と、またも爪弾きする姿勢を見せたので、自然と腰を引いてしまった。「動くなよ、動くなよ。」と言われても動いてしまうものだ。どうしても腰を引いてしまう。袋の中の玉二つも、まるで意思があるかのように蠢いた。「おほ、おもしれえ、金玉って動くのな。オマエ、金玉動かせるのか?」と、間近で見る金玉を面白がっている。

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2019年06月13日

一石二鳥のアルバイト(18)

「おら、何やってんだ、こっち来い。三からだな。」「いや、あの、、」「ほぉぉら、はぃぃぃ!」「あぁ、あぁぁぁ!」またも容赦なく膝蹴りがモロに金玉を潰しにかかり、ズキッと突き刺さるような痛みが電流のようにカラダを走った。またも後ずさりして危うく倒れそうになったが、壁に寄りかかるようにして何とか持ちこたえた。「おい、手、何してんだ。」反射的に手が股間を押さえていた。言われているのは分かるが、この手がなければ金玉を守るものは何もなくなってしまう。いくらストイックに鍛え込まれた筋肉にまとわれたカラダをしていても、この金玉だけは何ともしようがない。いや、鍛えれば鍛えるほど、この金玉の無防備さと言うものが嫌というほど認識させられる。鍛えれば鍛えただけ、ここを狙ってください、ここだけは鍛えていないんです、筋肉でプロテクトしていますが金玉だけは守れません、ここが俺の弱点です、と言っているようなものだ。だとすると、カラダを鍛えると言う行為に何の意味があるのだろうか?この腕の太さ、胸の厚みが何の役に立っている?「おい、手は上だっつってんだろ!」という声に反射的に手を上に持って行ったところを、「おぅぅら、はぃぃぃ!」手を除けて無防備にブランと垂れ下がった金玉は、非情にも膝によって突き上げられた。
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2019年06月05日

一石二鳥のアルバイト(17)

「おい、なんだこりゃ?」いつもだったらビキニパンツを脱がせたり手で揉んだりしないのだが、あまりにもいい音がしたというのが徒になった。すぐに長方形状の柔らかいものを手触りで探り当て、100均の保冷剤を入れているのがバレてしまった。冷却効果、そしてクッション効果もあるし、そもそもいつ来るかさえ分からないので、最初から入れていたのであった。この前は冷却剤が漏れて、それがジェル状だったからかイッたものと勘違いされて、それで急所蹴りが終わったこともあった。「おい、ちょっと脱げ。」仕方なくビキニパンツを脱ぐと、保冷剤が3袋、そこからこぼれ落ちた。「なんだ、こりゃ、おい。」保冷剤を手にすると、高志は冷静に訊いた。「これ、持って来たのか?え?」何も答えずにいると、「こういうのは良くないな。今日は折角だから教育してやるか。ちょっと腕を後ろで組め。」すると、PP紐で金玉の根元の部分を縛り上げた。「おい、立て。いくつからだったか?」「三です。」「よっしゃ、はぃぃぃっ!」膝蹴りが股間へ食い込む。「ギャン!」ビックリするような痛さが脳天へと突き上げていき、腰を引いて後ろに後ずさった。根元を縛ったために金玉の逃げ場所がなく、そして何も守ることのない、剥き出しの股間を正確に膝がとらえたのであった。

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2019年06月02日

一石二鳥のアルバイト(16)

ガチャッとドアが開く音が鳴った。しかし、これといって普通だ。なんだか肯きながら近づいてくる。「おう、やってるな。」とあまり関心のない様子で声をかける。行っても行かなくてもどっちでもいいやっていうか、行く動機がないのにとりあえず来てみたみたいな、こういうときが一番良くないことは経験上分かっている。カラダをペタペタ触っている。筋肉の付き具合を確認しているようだ。「ふんふん、仕上がってんな。」と、今度は後ろに回って背中からふくらはぎにかけて、舐め回すように見て、そしてまた触る。「ふんふん。」と、また正面に回ると、「じゃ、おっ始めるかな。手を頭。」またいつもの、手を頭の後ろに回して組んで、足を肩幅程度に開くといういつもの姿勢にさせられる。「はいっ」というかけ声と共に、真正面から股間に蹴りが飛ぶ。スパンっといい音がして、その痛みで腰を引いて前屈みになるが、すぐに体勢を元通りにして「イチ!」とデカい声でいう。「はいっ」「はうぅぅ。」またもやキレイに股間へ蹴りがめり込む。金玉が内へ内へと縮んでいくのが感覚で分かる。「二ッ!」とまた元の姿勢に戻ると、「はいぃぃっ」またもパシーンと弾けるようないい音がした。しかし、今回は音だけで実際は逸れたが、浩輔は痛みに耐える振りをした。すると、高志が急に寄ってきて、ビキニパンツをむんずと掴んだ。

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2019年06月01日

一石二鳥のアルバイト(15)

今日は異様に蒸し暑い。ここは西側の角部屋で、直接コンクリートが熱を吸収してそれを放射するような、そんな暑さ。エアコンもそういう日は効きが悪い。それに加えて身に筋肉をまとっているようなものなので、カラダ自体からも熱を発するから、浩輔のようなマッチョには耐えがたい季節でもある。それでいて、エアコンをガンガンに効かせた部屋で過ごせばすぐに風邪を引いてしまう。今日も朝からそんなに万全ってわけではないが、時間もちょっと空いていたので来てみた。高志にはここに来ると言うことを連絡しているわけではない。部屋の入口に設置されているカメラでチェックされているのだろう。ただ、曜日も時間帯もバラバラ、こっちが好きなときに来ているので、来ないこともよくある。ただ、高志が来たときに金を置いていくというシステムなので、来ない日は単に無料でトレーニングをするってだけだ。だから、来るか来ないか、浩輔には分からない。ただ、淡々と自分に課したメニューをこなすだけだ。

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