2018年02月
2018年02月28日
終わりの見えないデスマッチB(1)
世の中には、必ずしも両親に愛されつつ産まれてくる者ばかりとは限らない。何らかの理由で子どもの存在を知られたくない者、経済的理由で育てられない者もいる。そういう子どもは親から離れ、祖母兄弟がいればまだしも、遠い親戚に預けられるとか、子どものいない家庭に養子として引き取られることもある。それだけではなく、金欲しさゆえに売られる子どももいる。それに、五体満足で産まれてくる子どもばかりではない。生まれながらにして何らかの欠陥を有している子どもは、もちろん腹を痛めた子供だからということもあるが、一方でこれから先の長い人生のことを悲観して育てることを放棄する親もいる。公にはならないが、こうした人に言えない事情によって育てることを放棄された子どもたちを集めている組織がある。人身売買。女の子は売春婦、身体障害者は乞食として搾取される運命である。しかし、中には類まれな素質を見出され、英才教育を施され、新たな価値を付与されて世に出る者もいる。
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2018年02月25日
デリバリー(12)
そっと抱きかかえられる感じがした。力強い左腕で耕太郎を抱き寄せる。
「ここからの夜景、見せたっけ?」
首を振ると、達彦は腕を達彦の首に巻くように誘導した。すると、抱きかかえる形で、下はつながったままソファから窓の方に移動した。そしてそのまま歩いて、大きな窓へ抱えたまま移動した。足は達彦の腰に回し、そして腕は首に巻き付け、そして達彦の硬直したままの形を保ったモノが光太郎のカラダの一部になったまま、二人は眼下に広がる天の川とそれを横切る無数の流れ星のような東京の夜景を眺めた。耕太郎は、体勢を入れ替えて達彦と後ろからつながる形になり、達彦は後ろからそのゴツゴツした抱きしめた。そして、耕太郎の背中に口をつけて、
「好きだ。」
とはっきり言った。
「好きだ、付き合ってくれないか?」
ともう一度繰り返し言った。耕太郎の全身に稲妻が走った。達彦のそれはまだ耕太郎の中にあり、一段と固くなって奥深くへ入り込もうともがいている。耕太郎はカラダを捻って振り向くと、達彦とキスを交わした。
「好きです、俺も。」
と言うと、またキスを交わした。煌めく夜景が溶けていくように二人のカラダへと降りかかり、二人が発した蒸気が光を攪乱させて無数のダイヤのように輝いていた。下で行われている強いつながりに負けないよう、二人の舌は絡め合って口腔の感触を探り舌の形をなぞり、延々とその行為が繰り返された。
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2018年02月23日
雑記帳(2018/02/23)
「デリバリー」がようやく書き上がりました。なぜか一番人気の「デリバリー」。もっとできのいいエロゲイ小説なんかいくらでもあると思うけど(苦笑)。あと、「終わりの見えないデスマッチB」と「ゴーグルマン」も途中まで書いたものが大分溜まったので、そろそろアップしようかなと思っています。「終わりの見えないデスマッチB」は前書きがやたら長い(未だに前書きを書いている)んでね、面白いんだろうかこの話って感じです。「ゴーグルマン」は「デリバリー」に似てるかな。「終わりの見えないデスマッチ」で出てきた、やられ役を使いました。思いっきりエロ小説ですけどね。。
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2018年02月06日
デリバリー(11)
下とは逆に、上の方ではキスを止めて、恍惚に浸る顔を眺める耕太郎の姿があった。
「痛くない?」
「平気です。」
と、また耕太郎は今度は軽く口づけをすると、腰をゆっくりと振り始めた。腰を振るたびにそのくっきり割れた腹筋が波打ち、そして熱く熟れた胸の筋肉が揺れ動く。胸から上は熱を帯びて赤くなり、また腰遣いは最初はゆっくりだったが徐々に速くなっていき、腹筋が忙しそうに蠢いていた。「すごくいいぞ。」
と、達彦が耕太郎の頭を撫でる。耕太郎は達彦の一方の手を重ねて、絡めて握り締める。達彦のもう一方の腕は耕太郎のゴツゴツした岩盤のような不揃いで荒々しい腹筋の上に置かれ、そして日頃の労働の蓄積によって筋張った胸の上にある乳首を刺激するかのように指がそっと乗っていた。時折、まるで耕太郎のより深いところまで貫くドリルかの如く、先端が怒張してねじ込むように入る。その到達した箇所は、先ほど指で丹念に、そして執拗に責められた敏感な部分でもあった。先端部の張りが、一番敏感な部分を刺激するたびに、耕太郎は今までとは異なった、もっと喉の深いところから発せられるようなくぐもった、そして甲高い声を上げる。
「ううん、ああん。」
と、自分でも意識して発せられないような奇声が自然と漏れる。カラダを後方にエビ反りになって、指よりも数段に太くて硬いけれども、その動きとはまた異なったリズムカルな動きが、まるで押し寄せる波のように波状的に耕太郎に伝わり、快楽が脳へと達するのである。耕太郎のカラダが不規則に震え出した。リズムカルな吐息と漏れて聞こえてくる奇声、そして出し入れするときの潤滑油との摩擦音だけが、この空間の音全てだ。まるでホールで交響曲を聞いているかのようなストーリー性を持ち、そして隅々まで響き渡りカラダの筋肉が解れていくようなこの三重奏。いつまでもこんな状態が続けばいい、薄れゆく意識の中で耕太郎はそう思った。
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2018年02月04日
デリバリー(10)
達彦は、たぎれんばかりにささくれだった自分のモノを宥めるかのように、入念にローションを塗り込んだ。まるで焼けたフランクフルトにハチミツでも塗ったのかと思うくらい、重量感にあふれてしゃぶりつきたくなるような栄養たっぷりの代物だった。ネチネチとそれを塗り込みつつ扱く音が聞こえ、そして間もなくしてそっと耕太郎の両足が上げられた。いや、耕太郎が自ら両足を上げたようなものだ。耕太郎も、こんなのを受け入れるのは無理だと思う一方で、達彦と一緒になりたいという願望が頭をもたげてきて、今や大きさがどうこうというのは頭の片隅に追いやられ、早くその猛々しくそそり立っているものを入れて欲しいという一心であった。達彦はキスをしたまま、その閉ざされた部分へと、まるでそこに眼があるかのように押し当てて、そしてゆっくりとその閉じられた部分へ圧力を強めていった。耕太郎は、その熱くなった鋼鉄のように固くなっているものが刻一刻と迫って来るのを肌で感じてきた。そして、スッと中に侵入していくと、耕太郎のカラダが携帯電話のバイブレーションのように震えた。「あ、入ってる、入ってる!」そして、その侵入物は拒むものが何もなく、その中を突き進んでいき、その末端まで全てが耕太郎の中へと溶け込んでいった。
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2018年02月03日
デリバリー(9)
「あっ。」
達彦は、電気でも走ったような刺激でカラダをビクつかせた。指がそのポイントを探り当て、そして感度の高い部分を刺激した。
「ああっ。」
「どうした?」
達彦がにやついた顔を浮かべて言う。指からは、トクトクと小さな鼓動が伝わってくる。指を小刻みに振動させると、耕太郎のカラダもそれに応えて大きく震える。こんなゴツいガタイからは想像もできないくらいの感度の良さだ。上も下も、達彦によって塞がれている。そして、優しくしかし時に凶暴になって耕太郎の中でくねる。耕太郎は自分が浜に今さっき打ち上げられた魚のように、右に左にカラダをくねらせてその快感に浸った。
「ああっ。」
耕太郎が2本目の指を入れた。そして、その部分へと行きつくと、バタ足をするかのように小刻みにそのスポットをなぞった。耕太郎はギュッと達彦のカラダを引き寄せた。息が止まるほど強く抱きしめ、小刻みに震えている。2本の指がキュッと締め付けられる。
「入れていい?」
耕太郎の耳元で囁くように言われた。改めて握ってみると、達彦のそれは、それ以上硬い状態はないのではないかというくらい硬く、そして溶鉱炉の鉄のように熱くなって次の指令をジッと根気強く待っていた。耕太郎の方も受け入れ態勢はできていて、後は耕太郎の意思表示だけだった。こんなに熱くて硬いものを入れられたら、俺はどうなってしまうのだろうかという不安があった。しかし、耕太郎のカラダは既に達彦の前に無抵抗に曝け出され、そして一緒につながってみたい、一緒の体温を共有したいというもう一方の自分がいて、最後の砦も空前の灯であった。
「優しく、優しくしてください。」
こんなゴツいカラダをしているくせに優しくはないだろうと達彦は思ったが、そんな耕太郎を可愛らしいと思った。たっぷりとローションを塗り込んだ。その間も、ずっとキスは交わしていて、どちらも湿潤で抗うことなく従順に受け入れていた。
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