2016年02月

2016年02月04日

優先順位(2)

「昇平は朝も最近は一人で食べている。勤務先が変わって通勤に時間がかかるようになったということもあるが、以前は子どもの弁当を作るために妻が先に起きていた。
その妻も、子どもと夫の弁当はスーパーの惣菜で済ますようになり、朝もご飯とみそ汁が用意してあるので、食べたければ勝手によそって食べろと言う感じで置いてある。
家にいるのがいたたれなくなり、配達された新聞を持って行き、早めの電車に乗って、座ってゆったりと新聞を読みながら通勤するのが常となった。」

ここに書いてあることは事実ですわ。そもそもが世間体で結婚したのだから、ゆくゆくはこうなるんじゃないかくらい、俺だって予測はできていたさ。ただ、その覚悟はできていなかった。仮面夫婦というものがこんなにも辛いものだとはね。
いや、妻と出会う前までは、さほどゲイらしい活動もしていなかったさ。それどころか、5年間付き合った女性がいたんだ。恋愛対象はもちろん男だったよ、その当時から。けど、不思議とその女とはしっかり関係ができた。関係ってセックスね。ちゃんと自然に勃起したよ。
けど、今の妻には全く性的魅力を感じない。勃たない。早く孫の顔が見たいと急かされて、何とか勢いで子どもはできたさ。いや、そういうけどさ、勢いで何とかなるもんだよ。成り行きというかさ。性欲とは全くかけ離れたところでできた子どもだ。こういうのをコウノトリが運んできたというんじゃないかな?何というか、意思の働かないところでできたというか、神のなせる業じゃん?子どもに聞かせたらきっとびっくりするだろうな。いつか聞かせてやる日が来るだろうか、「お前は別にパパとママが愛し合ってできた子どもではないんだよ。」って。
妻の妊娠が分かると、俺は男とのセックスを、以前よりも増して、今までの空白を埋めるように求めるようになったってことだよ。獣のようにね。


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