2019年12月18日

イスラエル王ダヴィデ(9)

「ひやぁぁぁ!!!」
またカラダを突き抜けるような痛烈な痛みは、ダヴィデが気を失うことさえも許さなかった。アブディエルから授かったモノは青黒く膨れ上がって倍以上になり、玉はそれにも増して赤黒くバスケットボール大にまで腫れあがっていた。蹴られる度にその顔もカラダも血の気を失って青ざめていった。静脈が至る所に浮き出て、カラダの緊急事態を訴えていた。戦いに戦いを重ねて培ってきた自慢の筋肉は、この場面で役立つことはなかった。ただ今まで経験したことのないほどの苦痛に悶え、油のような汗が盛り上がった胸の谷間を濡らし、そして凹凸のくっきりとした腹筋をジグザグに伝っていった。筋肉はそれぞれが意思を持っているかのように不気味にうごめいていた。3日目の夜、ダヴィデは目を真っ赤に充血させて見開き、舌をこれでもかというほど出して涎を垂らし、カラダ中は脂汗にまみれて硬直し、苦悶の表情を浮かべたまま悶死した。その瞬間、ゴリアテの息子の股間はそれはもう、亡きゴリアテにも見せてやりたいほど威風堂々と勝利の凱歌を揚げていた。その死骸はバビロン市内を引き回しにされた後、首は切り取られて広場に晒された。同じ頃、サタンはアブディエルと約束通り結合し、子を産み落とした。それが双子の兄弟である「断末魔」と「絶望」であり、生まれるとすぐに二人してアブディエルの玉を蹴り上げるほど闊達な子であった。

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