2019年12月11日

イスラエル王ダヴィデ(6)

こうしてユダ王は隣国バビロニアへ亡命し、ユダ王国を滅ぼしてエルサレムに遷都して統一イスラエル王になったダヴィデには、人知れぬ悩みがあった。ゴリアテ亡き後、このような神にも紛うほどの神々しいまでの美貌、長年の肉体作業によって培った著しく発達した胸板、そしてくびれて神秘的な凹凸を刻む腹筋を持ったダヴィデであったが、残念なことにこと下腹部においては到底ゴリアテに及ぶべくもなく、クピドの持つようなとても愛らしい、イボか何かと間違えてしまいそうな残念なモノしか付いていなかった。ゴリアテの下腹部を執拗に痛めつけたのは、潜在的にそうした理由があったからである。服属した旧ユダ王国の地には、新王ダヴィデの像が建てられたのであるが、筋骨隆々な誰でも惚れ惚れせずにはいられないカラダに、どのようにして知ったかは分からないが何とも可愛らしいモノが付いていて、道行くユダの民から失笑されていた。すぐに王に相応しいモノに付け替えても、翌日にはまた元の姿に戻ってしまっている。ダヴィデは傷心して眠りにつくと、また枕元で囁く声が聞こえてきた。アブディエルの神々しい姿が現れた。アブディエルのカラダはダヴィデによく似ていたが、一つだけ、何とも猛々しいモノを具有している点が違っていた。囁き声は、やがてはっきりと聞こえてきた。「ダヴィデよ、よく聞くがいい。お前はある呪いによって、あるべきところが発達せずに赤ん坊のままになっていることはお前も知っているだろう。今こそその呪いから解き放たれるときが来たのだ。これからいうことをすれば、あるべきところはあの宿敵ゴリアテをも凌駕する、お前も持て余すくらいのモノが自然と今のモノに取って代わることであろう。それはお前なら容易いことだ。ユダの民のうち、3000人の頑健な男を選び、全て殺害せよ。2999人でもなければ3001人でもない。女は含んではならぬ。そうすれば、お前は誰からも軽んぜられることもない、誰もが認める王になるであろう。」ダヴィデはその声を繰り返した。そして、程なく実行に移した。

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