2019年05月04日
デリバリーB(2)
1時間半後に、インターホンが鳴った。律儀に帰ってきたようだ。モニターで一人なのかどうかを確認する。開けるのをとまどっていると、中年のサラリーマンが開けたのと同時に自動ドアから入っていく様子が映し出された。来るか、どうしよう、篤は左手の先を口に入れて右往左往をし始めた。どうしようどうしようと頭が混乱している状態で、1時間半を無為に過ごしてしまった。そうこうしているうちにドアの前までやって来た。
「すいませーん、宅急便ですけれど。」
ぶっきらぼうな声でチャイムを立て続けに押している。ガチャガチャドアノブを回しているので、仕方なく開けると、当たり前のように入って来て、さっきの部屋へ向かった。
「苫米地さん、手錠貸してもらえます?あと、タオルも。」
「いや、あの・・・。」
「手錠、さっき使ったじゃないですか。どこです?」
「いや、でも、それは、俺が、、、」
「早くしてもらえますか?ロープはあるんでいいです。」
仕方なく持ってくると淳平はそれを奪い、篤の両手にかけた。
「え、何です、何です?」
「何ですじゃねーよ、ほら、大人しくしてろよ。」
持ってきたPP紐でロフトの階段部分にくくられると、着ていたシャツを剥がしにかかった。着古されたユニクロの無地のTシャツをまくって、首から外して背中に除けた。
「何だよ、結構おいしそうなカラダしてんじゃんかよ。」
篤は帰宅後に3階のプールで泳いでから食事をとる習慣だったので、痩せ気味ではあったが体脂肪が2桁になったことがなく、腹筋がキレイに割れていた。そして、臍の辺りから胸のあたりまで、薄いけれども中心線をしっかりなぞった体毛が、妖艶なセクシーさを醸し出していた。若干汗ばんでいたためか、モコモコとしたシルエットと体毛の先に垂れた滴がキラキラと輝きを放っていた。

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toppoi01 at 08:30│Comments(0)│デリバリーB