「大丈夫ですか?」
崇が目を覚ますと、慎吾が心配そうに覗き込んでいた。冷たいタオルが額に乗せられていた。自分自身では分かっていた。いつもセックスの後、クラッと貧血のような眩暈を覚えることがよくあった。しかし、こんな意識を失ってしまうようなことは嘗てなかった。
「どれくらい・・。」
「いや、ほんの1分くらいしか経っていないです。それより・・。」
「それより、俺がゴメン。俺、・・。」
「大丈夫です。俺がゲイって、もしかしてバレていました?」
「・・。」
実はゲイだとカミングアウトをされて、今初めて知ったくらいだ。顔を振って、目を覚まそうとした。
「水、飲みますか?たぶん脱水症状だと思います。少し安静にしてください。」
崇の肩を持って起こし、優しくそう言ったが、後ろで何か当たっているモノに気づいた。
「ゴメン、何も言わずについ。。本当にゴメン。」
「いいんです。でも、俺、いつもタチだからあまり経験なかったから・・。」
「俺は実は男にはウケなんだよね。けど、つい・・。」
慎吾はその言葉に反応した。崇のその筋張ったカラダに劣らないくらい、筋繊維でできているかのようなモノは激しく硬直し、目の前の獲物を虎視眈々と見据えていた。
「これ、欲しい。」
崇は、ちょっと口に余るような長さのモノにむしゃぶりついた。3日餌を与えられずに飢えた犬が、放られた鳥の手羽先を我が物にしたかのように、おいしそうにしゃぶった。そこから染み出すエキスを吸い出すかのごとく、丹念にしゃぶり込んだ。そして、慎吾を仰向けに寝かすと、そこに跨った。自分の唾をこれから入れる場所に塗り、指でその準備をした。ある種の覚悟がいった。入れてしまえばもうそこから先は平気なのだが、その過程が勇気がいるのだった。
そんな不安が慎吾にも伝わった。
「大丈夫ですか?」
先ほどまで倒れていたことを気遣うと同時に、ためらいがちに跨った悟の躊躇している様子を見て、思わず発した。けれど、その言葉に触発されたのか、徐々に腰を落としていった。バイである崇は、男の方はさほど経験がない。最近、その喜びを知ったばかりなので、入れてみたいという気持ちが先行する。けれど、まだ経験の浅い崇にとっては無理な大きさだった。先を入れただけで激痛が走り、その向こうの快楽まで行き着ける自信がなかった。
「ごめん。無理かも。」
二人は向かい合うと、笑いあった。暑さで汗が出尽くした感があり、二人とも喉がカラカラだった。シャワーを浴びて、外に出るとまだ西日が強く差していたが涼しく感じた。大学近くの安居酒屋でビールを飲むと、二人ともすぐに酔いが回って、ようやく主目的であったトレーニングの効果的方法を聞きだすことができた。

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