2017年06月25日

終わりの見えないデスマッチ(41)

正気に徐々に戻っていくと、目の前に智哉の顔があった。とても冷静で乾いた目で俺を見つめていた。「これで最後だ、弘さん、参ったと言えよ。」腫れて一回りも二回りも大きくなった玉を優しく手で包み、揉み解し、まるでさっきの行為が嘘のように、打って変わっていたわっているかのような態度だった。そして、グッと近づいて、真剣な目で諭すように言った。「本当に最後だ、参ったと言え。」そんなに俺に勝ちたいのか。けれど、俺のプライドが許さなかった。「言わねえよ。」すると、智哉は俺をロープから荒々しく外し、そして俺の両足を掴んで、うぉぉぉと雄叫びをあげ、そして全体重をかけてかかとから股間めがけて振り下ろした。スローモーションでも見るかのようにゆっくりと金的へと振り下ろされる瞬間まで一コマ一コマが明確に見えた。それから、いきなりテレビのコンセントを抜いたかのように目の前が一瞬ピカッと強い光で煌めいた。リング上でカラダが、油の中に生きた蝦を投入したかのように、一瞬跳ね上がった。そして目の中で火花が飛び散り落ちた後、プツッと記憶が途切れた。

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