2017年06月24日

終わりの見えないデスマッチ(40)

智哉は真剣な眼差しで弘一の顔を見つめ、一呼吸おいてから、「いくぞ。」と念を押すように言い、何かに取り憑かれたかのように顔を紅潮させて目を見開いて歯を食いしばり、万力のように徐々に手に力を込めていった。その力は半端ではなかった。「ギヤァァァァァ!!!」俺は生まれて初めて、腹の奥底から雄叫びのような声を出した。意識的に出しているのではなく、本能から勝手に声が出ていた。智哉からは今までも急所への攻撃を喰らったことはあったが、こんなに長時間にわたり苛まれたことはなかった。「ガアァァァアア!!!」体中の血の気が引いて、全身に悪寒が走った。全身の筋肉という筋肉がその痛みに抗うかのように脈動していた。汗だけが、その痛みの元凶の方向へと伝っていった。全く逃げ場のない俺の玉は、防御力ゼロの状態で、ただ智哉の押しつぶさんばかりの握力に辛抱強く耐えるだけだった。ケツから生きながら鋭い刃で串刺しにされたかのような、猛烈な痛みが全身を稲妻のように襲った。「ヒヤァァァァ!!!」どれくらいの時が経ったか、天井を見て目を見開いて口を開け、ヨダレを垂らしたまま、もう声が出なくなっていた。体中が痙攣をおこし、汗は脂汗のような粘着質なものに変わり、噴出してカラダをコーティングした。大理石のような純白なカラダだったが、全身がうっすら紅潮し、反面先ほど執拗に責められた腹だけが特に、隕石が次から次へとぶつかってクレーターを作ったかのように、まだら模様の青緑色に変色していた。

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