2017年06月22日

終わりの見えないデスマッチ(38)

しばらくして何とか目の焦点が合い始めてきた。リングの端で俺は寄りかかっていた。介抱されているのかと思ったが、違う、ロープで俺の腕が引っかけられているのだった。そして、目の前には智哉が立っていた。ダウンは取られていなかったようだ。智哉の顔がちょっと笑ったように見えた。途端、急に腹を抉るような痛みがして夢見心地から現実に引き戻された。鍛え抜かれているとはいえ、弛緩した腹への一撃は堪えた。そして、俺をサンドバックのように、智哉は腹に拳を打ち付ける。その一つ一つが俺の腹に楔のようにめり込み、波動状の衝撃が湿っぽく緩慢に、しかも休息する間もなく次々と襲ってくる。足が思うように動かないためにロープから腕を外せない。ロープにもたれかかり、一つ一つが全て力のこもったパンチを腹で受けた。俺も歯を食いしばってこらえるが、そろそろ限界だ。足が痙攣したかのようにガクガク小刻みに震え出した。すると、智哉は俺のその無防備に垂れ下がり揺れ動くバカでかいウインナーのようなモノを握り、乱雑に扱いて、若干大きめの声で言った。「おい、どうだ?弘さん、参ったといえば許すぜ。」

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