携帯でそろそろということを知らされ、ロッカールームで服を脱いだ。鏡を見ると、この前のマッチョ男と試合で受けた左腕の上腕二頭筋から肩にかけた箇所が青く内出血のように痣になっていた。そんな痛みも今まで感じなかったのに。そういえば、左腕を上に持ち上げる動作に最近力が入らない。肩から上に上げようとすると違和感がある。カラダのパーツが知らず知らずに悲鳴を上げている。考えてみれば、いろいろ負担をかけるようなことをしてきた。いろいろガタが来ているのかもしれない。智哉は一向に現れないと思っていたら、リング上に既にいた。VIP席から上がったようだ。吸い寄せられるように俺もそこへ向かった。コングが鳴る。こうしてギャラリーがいる前で広いリングで対戦するのはもちろん初めてだが、智哉の成長をずっと見守ってきたのは俺だ、俺が智哉の弱点を一番よく知っている。実践は俺の方がよっぽど積んでいる。ただ、俺は今までリング上で金的を喰らったことは殆どない。長いリーチと懐の深さを活かしていることと、俺のモノは撒餌のようなもので、金的狙いに来た奴はだいたい膝蹴りか右フックを喰らうことになる。自分の急所くらい守れないようではファイターとは言えない。ただ、智哉はそれをすり抜けて狙ってくる。俺に勝つには金的しかないだろうから、そこだけは注意していなければならない。
人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村