2017年06月01日

終わりの見えないデスマッチ(19)

「まだまだ。」智哉は自分に言い聞かせるように言い、また、距離をとって向かい合った。間合いは智哉には踏み込まなければ弘一に当たらない距離ではあるが、リーチのある弘一には十分射程距離内だ。智哉は肩で息をしているが、目はさっきよりも鋭くなった。若干腹を庇っている様子がとれる。弘一が左フックを繰り出してきたので避ける。本気ではないフックはフェイントだ。若干足がふらついているのが自分でも分かるが、悟られないようにしている。また左フックか。次に何か来るなと直感した。右のフックが来たのでカラダを後方に倒れこませて攻撃を防ぐと共に、右足で蹴り上げた。弘一の左はやはり智哉の左脇腹を狙ったが僅差で避けられ、逆に智哉の右足が弘一の金的を直撃した。「ガッ」弘一の動きが止まるが、踏みとどまった。あの20cm近い、白いフランクフルトのようなモノが緩衝材となったのだろう。智哉は、頭から弘一に突進し。弘一の腹へ頭突きを喰らわせた。弘一の右は智哉の頬を鋭く打ったが、智哉の右は、それ以上に弘一の玉を抉っていた。仰向けに膝から崩れるように倒れて左腕をマットに付き、苦悶の表情を浮かべる弘一を見下ろす。「かわいいですね、弘さん。」
 
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