タバコを吸い終わり、更衣室に入ろうとすると、俺の対戦相手は既に裸でジャンパーを羽織って座っていた。俺がロッカーで着替えていると、背後から「オイ。」と声がかかった。部屋にいるのは、一戦目の勝者を含めて3人だ。「オマエ、俺に勝つ気でいるのか?」俺は無視して無言で服を脱いでいると、背後から一方的にしゃべってくる。「避けると余計痛い思いするからよ、ちゃんとしろよ。意地を張るのもいいけどよ、俺、実際、弱いものいじめとか好きじゃねーんだ。チャッチャと終わらせれば悪いようにはしないからよ。」脅しているつもりなんだろうが、口数多いのは不安の裏返しだ。「俺、怒らせたら自分でも何しでかすか分かんねーからよ、そこんとこよく考えておけよ。」一戦目の敗者と二戦目の勝者も戻ってきた。色黒の奴はまだグズグズ何やら言いながら泣いている。勝者の方は既に着替え終わって携帯を弄っている。アナウンスが聞こえる。リングに上がれとマイクで言われたので、階段を下りていく。


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