2017年05月17日

終わりの見えないデスマッチ(6)

メッキのはげかかった手すりに手をかけて、タバコを吸う。俺の対戦相手らしい奴が個室に入って行った。皮のジャンパーに金色の龍の刺繍が入っているのが遠目で見える。髪もチラシが白黒で分からなかったが金色だ。彼の対戦成績は三戦全勝。俺も1回だけ試合を見たけれど、さっきの色黒の奴とやり口は大差ない。ただ、力が強くてバランスが崩れず、当たれば一発で相手をダウンさせる破壊力を持っている。2回戦が始まった。随分と今度は背が低い同士。一応、賭けだからそういうバランスも配慮しているのだろう。オッズを見ても1対1.6だ。そういや、青いバンドの方が二回りくらいずんぐりした感じで、重心が安定してそうだ。手数はしかしスリムな赤バンドの方が多い。どっちも牽制しているというか様子見をしている感じだ。この試合はラウンドとかはない。どっちかが勝つまでずっと行われる。左右のパンチを繰り出すけれど、微妙にずんぐりの方に届かない。上手いこと足を使って避けているようでもあるし、スリム側のフェイントのようにも見える。スリムな方が蹴りを尻のあたりに喰らわせたが、それをずんぐりが掴んで、体を預けて引き倒した。スリムはリングに倒れて全身がバウンドする。後頭部を打ったんじゃないか?すかさずマウントを取り、両腕すら足で押さえ込まれて、防ぐ手立てがなく顔面に容赦なくパンチが打ち込まれる。コングが3回鳴った。よく見えなかったが、きっとタップでもしたのだろう。顔とか殴るのはいいけど、素手なんで、殴る方もダメージ喰らうと思うが。後先考えずだなんて素人だな。
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