2017年05月11日

ハサミムシ(8)

克利の趣味というか、最近熱を入れているのがアイコラ。膨大な量の写真の中からいろいろ組み合わせて、イケメンの全裸画像やセックス画像を作り出す。
職人技というか、ここまで来ると全身のモンタージュ写真とかできるのではないかというくらい、まあきれいに作り上げる。もちろん、大好物である競パン画像はストックも豊富だ。アイドル、モデルも克利にかかればすぐに丸裸。売って小遣い稼ぎにしたり、交換してさらにストックを増やしてと、アイコラ作りはまだまだ終わりが見えない。
画像はそもそもはインターネットから拾ってきたもの。そうはいっても誰でもいいわけでもないし、最近はアイコラ趣味が高じて写真撮影も熱心に取り組んでいる。もちろん、風景写真なんて全く興味がないし、鉄道や飛行機、犬や猫と言った定番ともいえる素材にも全く惹かれない。撮影対象はイケメンの若い男だ。
歩道橋にずらっと並んだ撮り鉄に混じって、全く別方向を向いて陣取っている克利。風貌は他の撮り鉄たちと遜色はないが、歩道橋から乗り出して、右斜め向こうの、線路がカーブしているあたりに電車が来るのをひたすら待つ撮り鉄を余所に、通学時間帯だから次々に来る高校生や大学生を、歩道橋から乗り出して連写する。しかし、上からのショットでは角度的になかなか使えないと言うことに気づく。それに、望遠で撮っても動いているものだから遠くて焦点が合いにくい。歩道橋を降り、バス停のベンチに陣取ってまたパシャパシャ撮っている。今度はさすがによく目立つからか、被写体の表情もカメラ目線になり、険しい顔つきに変わる。克利は人目は気にしないのだが、カメラ目線だったり睨んだ表情になっては使えないので、今度は公園と道路の境の低木の脇にしゃがんで撮り出した。そう気づかれるわけでもないだろうと思っていると、「もしもし?」と呼ぶ声が。もちろん無視をして撮り続ける。
「鈴木さん、でしたね?」
はっと振り向くと、前、夜中に職務質問をされた見覚えのある警官だった。
「何されてますか?」
「見りゃ分かるだろ、写真撮ってんだ。何だ、国家権力の犬のくせに。あいつらのとこへ行けよ、ほら、交通妨害しているだろ、歩道橋でよ。」
「苦情が交番に来ているんですが。」
「何の苦情だよ、犬は犬小屋で大人しくしてろよ。」
「カメラ、ちょっと見せてもらってもいいですか?」
「うっせーな、触るんじゃねーよ。汚い手で、あ、触るなっつってるだろうが、弁償しろよ、おい。弁償だからな。」
30分後、交番で、正面から、横から、安っぽいデジタルカメラで写真を撮られている克利がいた。

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toppoi01 at 08:58│Comments(0)ハサミムシ 

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