2017年04月06日

ハサミムシ(6)

「今日、これからって暇ですか?」
「空いてるよ。やろうぜ。」
「場所ありですか?」
「あるある。来れる?」
「でも、ちょっとうちからじゃ遠いかな?」
「平気平気。意外と思っているほど遠くないって。」
「でも、会う前に顔みたいな。」
「もう、俺のマグナム発射寸前。」
「写メあります?」
「オマエのケツマNに俺の極太マグナムをぶち込んでやるぜ。」
履歴が消えた。ブロックされたのだろう。
「何だよ、コイツ。使えねーな。クソが。」
克利は、気持ちを新たにして、ゲイアプリで次の相手を探し出した。
「165/58/28 ダンサー。今、ジムのトレーナーになるために一生懸命頑張ってます。俺のことを大切に思ってくれる人だけを探しています。」
顔入りの全体写真、後ろ姿の裸写真、ビーチでピースをする写真の3枚が載せてあった。
まあ、そこそこだな。克利はそうつぶやくと、早速メールを出した。
「175/57/28 スジ筋タチ。デカいとよく言われる。かわいいね。会わねー?」
すぐに返信が来た。
「タイプです。カッコいい。どこですか?」
克利はカラダ写真しか掲載していない。腹筋が薄く6パックに割れた画像を2枚載せている。もちろん本人とは似ても似つかない画像で、どこからか拝借したものだ。
身長は175㎝ない。3㎝サバを読んだ。体重も6キロ、年齢も4歳サバを読んでいるが、本人はどこ吹く風だ。それくらいは許容範囲というか、詐称したところで誤魔化せるレベルだと思っている節がある。
それに、詐欺画像だろうが何だろうが、部屋に連れ込んでしまえばこっちのものだ。画像はそれまでの手段に過ぎない。
最寄駅を伝えた。
「今日、会えますか、そこなら30分かからないくらいで行けます。」
「いいぜいいぜ、俺のキャノン砲をぶちかましてやろうか?」
「最寄駅はどこですか?」
「志木駅、東口に出たら連絡寄こせよ。」
なんだ、超淫乱野郎でやがる。やりたくてやりたくてたまんねーんだな。まてよ、ガバマNかもしんねーな。
薄手の桃色のセーターの上からお気に入りの黒くて薄手のジャンバーを羽織り、赤いマフラーをまとって、自転車で駅に向かう。
途中、マツキヨに寄ってテスターのフレグランスを体中に振りまく。お気に入りだからかかなりセーターも着疲れしていて、手首のところは若干脱色気味に変色している。ジャンバーもほつれがかなり目立つようになってきた。長年洗ってもいないので、フレグランスと相俟って得も言われぬ臭いを放つ。
着いたと言うメールが入る。東口を睨むように見ていると、髪を茶色く染め、ジーンズに無地の青いセーターを着た、見た目は22くらいのやんちゃそうなのが立っていた。
写真では色白で髪も耳が隠れるくらい長くて、どっちかというと物静かな感じだったんだが、服装はメールで指示のあったとおりだった。

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toppoi01 at 18:18│Comments(0)ハサミムシ 

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