もういいだろ?いつまで検死しているつもりだ?そろそろ俺も行きたいんだ、和明のところに。来世では、まず最初にお前を探すよ。そして一からやり直そう。それから・・

当初は花を手向ける人、線香を地面に差して手を合わせる人がいたが、こんな事件のことはあっという間に風化し、忘れ去られた。
ただ、いつしか、周囲には不気味な噂が立っていた。夜な夜な、線路に腕だけで歩く、上半身だけの黒い影が現れると。その影は、なくした足を探して彷徨っているんだと。
しかし、本当は、探しているのは足ではない。耳をよく澄ませば、幽かに聴こえることだろう。「和明、和明」とつぶやく声が。

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