悟が何やら魚をさばいている。アジ?合羽橋で買った魚包丁を使って、器用とは言えない手つきで、三枚に下ろす。インターネットでやり方を見ながらね。
マグロはサクで買って、切っている。そんなに刺身好きだっけ?普段は生臭いからってあんまり食べないのに。
まあ、またいつもの気まぐれなんだろうなと思いつつ、ソファで古本屋で買った単行本を読んでいる。
手を念入りに石鹸で洗っているよ。予想外に生臭くて、臭いが取れないんだろうな。悟は爪が長いから、小骨取ったりするのはいいかもしれないけれど、その後の臭い取りが大変だろうな。
さっきも手伝おうかと聞いてみたけれど、キッって睨まれたから、放っておくことにした。大体、ダイエーで刺身の盛り合わせくらい売ってそうなものだけど。
「茂人、茂人?」
お、切り終ったかな?
「服脱いで。」
洗濯かごを渡される。え、なぜに?
「アンダーも。」
全裸になった。
「シャワー浴びてきて。」
どっちかというと、魚臭い悟が浴びるべきじゃないかと思ったが、また睨まれるといけないので、浴びてきた。
「ちゃんと洗った?」
「水で流しただけだけど?」
「この石鹸で洗って。」
そんな臭いかなと、ちょっと訝ったが、まあ、またシャワーを浴びて戻ってくる。
「アンダー履かなくていいから、そのまま。」
テーブルをどけて、ブルーシートを敷きだした。
「そこに仰向けに寝て、舟になって。」
え?
「舟。足首を手で持って、舟になるの。」
「こ、こうかな?」
言われた通りの格好をした。
悟は、俺の股間の辺りに大根の千切りとワカメを敷きだした。そして、異様な数の食用菊と蘭の花でヘソのあたりまで散りばめて、氷を・・
「あー、冷たい、冷たいよ。」
「おい。」
「氷は無理が・・。」
「舟はしゃべるんだっけ?」
悟が俺を睨むから、俺は黙って舟の格好をし続けた。氷が解けてブルーシートに流れていく。
「水、こぼれてるよ。」
「それは、仕方がないんじゃ・・。」
「舟!しゃべるっけ?」
悟が頭上にこぶしを振りかざし、殴るポーズをする。また、俺は舟に戻る。体をちょっとくねらせて、・・余計に水がこぼれるし、ワカメがちょっと落ちた。悟が横腹を殴る。
「あっ!」
「何?」
「氷が俺のチンポに・・。」
「舟!」
何だよ、何って聞くから・・茂人はまた舟の格好をした。悟は2,3秒、茂人に睨みを利かせた後、刺身を敷き出した。
三枚におろした味を楊枝で・・俺と同じ舟の格好にして、置いた。なんか、身がかなりついているけど。その中に、小さな瀬戸物のアヒルとカエルを置いた。
ヘソにわさびを載せて、刺身を散りばめて、・・完成なのかな?うーん、でも、女体盛りって、こんな舟の格好してないよな。。
悟は、ご飯を自分の分だけよそって、食べ始めた。
「俺も・・。」
「船は食べない。」
「ああぅ。」
悟が箸で茂人の左乳首をつまんだ。豆でも掴むかのようにつまんだり、箸の先で乳首をつついたり。
「ああ、あーっ。」
茂人の黒くて短いものがグングンと大きさを増し、ヘソにびったり引っ付く。
「痛い痛い、何、何?」
ヘソに乗せてあったわさびが氷と一緒になって溶けて、茂人の黒く膨張した亀頭を黄緑色に濡らした。
「もう、うっさい、舟!!!」
悟はヘソに残っていたわさびを指にとって亀頭に塗りたくった。
「あーっっっ熱い、熱い。」
茂人は硬直して叫んでいた。
「出航のサイレンみたい。」
悟はひどくご満悦。
「ごちそうさま。」
手を合わせるのはいいんだけれど、刺身、大分残っている。
「あと、食べていいから。」
「俺も、裸体盛がいいな・・。」
悟が思いっきりにらんで、冷ややかに言った。
「舟の分際で、100年早いよ。」
100年後でもいいから、裸体盛食べさせて・・悟の後姿を見ながら、素っ裸のまま呟いた。

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