2018年03月07日

終わりの見えないデスマッチB(4)

しかし、ふとしたことでいじめられることがなくなった。実来がソープランドから施設に移るとき、年齢は分からないがおそらく60くらいは優に超えているおばあさんの現役ソープ嬢が、小さなシールをくれた。プリクラのシールで、おそらく携帯か何かに貼ってあったのだろう、写真はこすれて擦り切れていた。しかし、笑って写っている若い二人の姿は確認できた。
「これが、あんたのお父さんとお母さんなんだ。こんなのしかなくてごめんね。かわいいだろ?あんたのお母さんは本当に性格のいい子でね。子どもができたってのが分かって、皆堕ろせって説得したんだけどさ、結局産んだんだよ。その中国人のことが好きで好きでしょうがなかったんだね。でも、そんなあの子も産んですぐに殺されちゃってさ。死ぬ間際まで実来、実来って口走っていたっけ。だからみんなで遺言だと思って大切に育ててきたんだけど、サツの手入れが入って、・・そんなこと言ってもさ、まだ、分かんないよね。可哀相に。お父さんとお母さんの生きた証、これしかないんだよ。これしかなくてごめんね。」
そういって、老ソープ嬢はシクシク泣き出した。実来は泣かなかった。今まで自分にはどうしてお父さんとお母さんがいないのか、誰も教えてくれなかった。そして、通帳と印鑑を渡された。殺された母親が残したものだった。肌身離さず持っていたのか、通帳には血痕が残っていた。

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2018年03月04日

終わりの見えないデスマッチB(3)

「えーん、えーん。」
うずくまって泣いている子どもの脇に女の養護教諭がいる。
「だめでしょ、こんなことをしちゃ。」
実来は自分が悪いことをしたとは思っていなかった。施設でTシャツにアイロンで貼ってもらったワッペンを剥がされたので、相手の股間を蹴ったのだ。
「ここは子どもが生まれてくる大事なところなのよ。ここを蹴ったりしちゃダメなの。分かった?」
そんなことを小4に言ったところで分かるはずがない。施設での生活は正直馴染めなかった。今まで売春婦たちからチヤホヤされて育ったのだが、施設ではそんな愛情を示してくれる人はごく少数で、いじめられても誰も助けてくれなかった。いじめを受けても誰にも相談できなかった。食事に虫やゴミが入っていたりしても、除いて食べた。味噌汁から消毒液のような臭いがしたときはさすがに食べなかったが、後で無理矢理飲まされて、トイレでしこたま吐いた。ルールでがんじがらめにされた施設の中で、いじめるのがいわば遊びだった。遊びだから、顔なんか殴ったりしない。後ろから蹴られてつんのめって机の角に頭をぶつけたり、とび蹴りの練習代になったり、絞め技で何度も落とされたり、肩を思いっきり殴られたり、腹にすれ違いざまに国語辞書をぶつけられたり、プロレス技をかけられたり、ホッチキスを後頭部に投げつけられたり、トイレで用を足しているときにホースで水をかけられたり、椅子に画鋲を置かれたり、枚挙にいとまがなかった。それが普通でそれが日常だった。いじめや嫌がらせを訴えればそれだけまた仕返しが来るだけで、何の解決にもならない、絶望的な閉じられた世界だ。それがワッペンを剥がした相手が明らかに悪いのに、なぜ俺が怒られるのかが理不尽だった。何もかもが不条理から成り立っていた。

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2018年03月02日

終わりの見えないデスマッチB(2)

西条実来もその一人だった。中国人留学生と新宿歌舞伎町のとあるソープランドで働く売春婦との間にできた子どもだが、男女関係のいざこざで生後まもなく母親は同業者にナイフで惨殺され、父親は実来が生まれる前に既に帰国して、そのまま行方知れず。本名を隠して働いていたために身寄りもなく、戸籍さえもない実来は、住み込みで働いていたソープランドの売春婦たちに囲まれて育った。ただカラダを好きでもない相手に捧げ、そうして稼いだお金は服や宝石、不特定多数の男にすぐに吸い取られていく、そしてそんな金回りがいい生活も一時だけで、新人が入ってくれば急に収入が減り、生活するのがやっと、ソープランドから放り出されればホームレス同然の生活をするしかないような最底辺の女が集まった場所、そこで実来は心のすさんだ売春婦の心を癒すのにうってつけで、ほぼ全員の売春婦から可愛がられ、逞しく育ったが、警察の一斉摘発によってソープランドは営業停止となり、売春婦は新しい住処を探して方々へ散っていった。実来は唯一の住処を奪われて、警察を通じて、多摩郊外にある施設に移ることになった。
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2018年02月28日

終わりの見えないデスマッチB(1)

世の中には、必ずしも両親に愛されつつ産まれてくる者ばかりとは限らない。何らかの理由で子どもの存在を知られたくない者、経済的理由で育てられない者もいる。そういう子どもは親から離れ、祖母兄弟がいればまだしも、遠い親戚に預けられるとか、子どものいない家庭に養子として引き取られることもある。それだけではなく、金欲しさゆえに売られる子どももいる。それに、五体満足で産まれてくる子どもばかりではない。生まれながらにして何らかの欠陥を有している子どもは、もちろん腹を痛めた子供だからということもあるが、一方でこれから先の長い人生のことを悲観して育てることを放棄する親もいる。公にはならないが、こうした人に言えない事情によって育てることを放棄された子どもたちを集めている組織がある。人身売買。女の子は売春婦、身体障害者は乞食として搾取される運命である。しかし、中には類まれな素質を見出され、英才教育を施され、新たな価値を付与されて世に出る者もいる。

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2018年02月25日

デリバリー(12)

そっと抱きかかえられる感じがした。力強い左腕で耕太郎を抱き寄せる。
「ここからの夜景、見せたっけ?」
首を振ると、達彦は腕を達彦の首に巻くように誘導した。すると、抱きかかえる形で、下はつながったままソファから窓の方に移動した。そしてそのまま歩いて、大きな窓へ抱えたまま移動した。足は達彦の腰に回し、そして腕は首に巻き付け、そして達彦の硬直したままの形を保ったモノが光太郎のカラダの一部になったまま、二人は眼下に広がる天の川とそれを横切る無数の流れ星のような東京の夜景を眺めた。耕太郎は、体勢を入れ替えて達彦と後ろからつながる形になり、達彦は後ろからそのゴツゴツした抱きしめた。そして、耕太郎の背中に口をつけて、
「好きだ。」
とはっきり言った。
「好きだ、付き合ってくれないか?」
ともう一度繰り返し言った。耕太郎の全身に稲妻が走った。達彦のそれはまだ耕太郎の中にあり、一段と固くなって奥深くへ入り込もうともがいている。耕太郎はカラダを捻って振り向くと、達彦とキスを交わした。
「好きです、俺も。」
と言うと、またキスを交わした。煌めく夜景が溶けていくように二人のカラダへと降りかかり、二人が発した蒸気が光を攪乱させて無数のダイヤのように輝いていた。下で行われている強いつながりに負けないよう、二人の舌は絡め合って口腔の感触を探り舌の形をなぞり、延々とその行為が繰り返された。

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toppoi01 at 13:58|PermalinkComments(0)デリバリー 

2018年02月23日

雑記帳(2018/02/23)

「デリバリー」がようやく書き上がりました。なぜか一番人気の「デリバリー」。もっとできのいいエロゲイ小説なんかいくらでもあると思うけど(苦笑)。あと、「終わりの見えないデスマッチB」と「ゴーグルマン」も途中まで書いたものが大分溜まったので、そろそろアップしようかなと思っています。「終わりの見えないデスマッチB」は前書きがやたら長い(未だに前書きを書いている)んでね、面白いんだろうかこの話って感じです。「ゴーグルマン」は「デリバリー」に似てるかな。「終わりの見えないデスマッチ」で出てきた、やられ役を使いました。思いっきりエロ小説ですけどね。。

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toppoi01 at 18:03|PermalinkComments(0)雑記帳 

2018年02月06日

デリバリー(11)

下とは逆に、上の方ではキスを止めて、恍惚に浸る顔を眺める耕太郎の姿があった。 「痛くない?」 「平気です。」 と、また耕太郎は今度は軽く口づけをすると、腰をゆっくりと振り始めた。腰を振るたびにそのくっきり割れた腹筋が波打ち、そして熱く熟れた胸の筋肉が揺れ動く。胸から上は熱を帯びて赤くなり、また腰遣いは最初はゆっくりだったが徐々に速くなっていき、腹筋が忙しそうに蠢いていた。「すごくいいぞ。」 と、達彦が耕太郎の頭を撫でる。耕太郎は達彦の一方の手を重ねて、絡めて握り締める。達彦のもう一方の腕は耕太郎のゴツゴツした岩盤のような不揃いで荒々しい腹筋の上に置かれ、そして日頃の労働の蓄積によって筋張った胸の上にある乳首を刺激するかのように指がそっと乗っていた。時折、まるで耕太郎のより深いところまで貫くドリルかの如く、先端が怒張してねじ込むように入る。その到達した箇所は、先ほど指で丹念に、そして執拗に責められた敏感な部分でもあった。先端部の張りが、一番敏感な部分を刺激するたびに、耕太郎は今までとは異なった、もっと喉の深いところから発せられるようなくぐもった、そして甲高い声を上げる。 「ううん、ああん。」 と、自分でも意識して発せられないような奇声が自然と漏れる。カラダを後方にエビ反りになって、指よりも数段に太くて硬いけれども、その動きとはまた異なったリズムカルな動きが、まるで押し寄せる波のように波状的に耕太郎に伝わり、快楽が脳へと達するのである。耕太郎のカラダが不規則に震え出した。リズムカルな吐息と漏れて聞こえてくる奇声、そして出し入れするときの潤滑油との摩擦音だけが、この空間の音全てだ。まるでホールで交響曲を聞いているかのようなストーリー性を持ち、そして隅々まで響き渡りカラダの筋肉が解れていくようなこの三重奏。いつまでもこんな状態が続けばいい、薄れゆく意識の中で耕太郎はそう思った。
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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)デリバリー 

2018年02月04日

デリバリー(10)

達彦は、たぎれんばかりにささくれだった自分のモノを宥めるかのように、入念にローションを塗り込んだ。まるで焼けたフランクフルトにハチミツでも塗ったのかと思うくらい、重量感にあふれてしゃぶりつきたくなるような栄養たっぷりの代物だった。ネチネチとそれを塗り込みつつ扱く音が聞こえ、そして間もなくしてそっと耕太郎の両足が上げられた。いや、耕太郎が自ら両足を上げたようなものだ。耕太郎も、こんなのを受け入れるのは無理だと思う一方で、達彦と一緒になりたいという願望が頭をもたげてきて、今や大きさがどうこうというのは頭の片隅に追いやられ、早くその猛々しくそそり立っているものを入れて欲しいという一心であった。達彦はキスをしたまま、その閉ざされた部分へと、まるでそこに眼があるかのように押し当てて、そしてゆっくりとその閉じられた部分へ圧力を強めていった。耕太郎は、その熱くなった鋼鉄のように固くなっているものが刻一刻と迫って来るのを肌で感じてきた。そして、スッと中に侵入していくと、耕太郎のカラダが携帯電話のバイブレーションのように震えた。「あ、入ってる、入ってる!」そして、その侵入物は拒むものが何もなく、その中を突き進んでいき、その末端まで全てが耕太郎の中へと溶け込んでいった。
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2018年02月03日

デリバリー(9)

「あっ。」 達彦は、電気でも走ったような刺激でカラダをビクつかせた。指がそのポイントを探り当て、そして感度の高い部分を刺激した。 「ああっ。」 「どうした?」 達彦がにやついた顔を浮かべて言う。指からは、トクトクと小さな鼓動が伝わってくる。指を小刻みに振動させると、耕太郎のカラダもそれに応えて大きく震える。こんなゴツいガタイからは想像もできないくらいの感度の良さだ。上も下も、達彦によって塞がれている。そして、優しくしかし時に凶暴になって耕太郎の中でくねる。耕太郎は自分が浜に今さっき打ち上げられた魚のように、右に左にカラダをくねらせてその快感に浸った。 「ああっ。」 耕太郎が2本目の指を入れた。そして、その部分へと行きつくと、バタ足をするかのように小刻みにそのスポットをなぞった。耕太郎はギュッと達彦のカラダを引き寄せた。息が止まるほど強く抱きしめ、小刻みに震えている。2本の指がキュッと締め付けられる。 「入れていい?」 耕太郎の耳元で囁くように言われた。改めて握ってみると、達彦のそれは、それ以上硬い状態はないのではないかというくらい硬く、そして溶鉱炉の鉄のように熱くなって次の指令をジッと根気強く待っていた。耕太郎の方も受け入れ態勢はできていて、後は耕太郎の意思表示だけだった。こんなに熱くて硬いものを入れられたら、俺はどうなってしまうのだろうかという不安があった。しかし、耕太郎のカラダは既に達彦の前に無抵抗に曝け出され、そして一緒につながってみたい、一緒の体温を共有したいというもう一方の自分がいて、最後の砦も空前の灯であった。 「優しく、優しくしてください。」 こんなゴツいカラダをしているくせに優しくはないだろうと達彦は思ったが、そんな耕太郎を可愛らしいと思った。たっぷりとローションを塗り込んだ。その間も、ずっとキスは交わしていて、どちらも湿潤で抗うことなく従順に受け入れていた。
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2017年12月09日

スプラッシュ(9)

「キャー。」さっきまで手で顔を覆っていた目の細い女が叫んだ。何事かと思うと「変態!!!」とまた叫んで後ずさりしている。見ると、浩輔のイチモツは先の方が赤銅色になって硬直し、ビクついていた。「うわー、本物じゃん。」「蹴られて興奮するってマジか?」さっきのデブ女も明らかに嫌悪の表情を浮かべてこちらを見ている。「おい、これ、シコれよ。」「えー、無理っす。」「やれよ、時間ないんだからよ。」金髪の男は病的に青白い顔で、いかにも嫌そうに浩輔の硬くなったモノを握ったが、すぐに手を放した。「チョーヌルヌルしてる、無理っす。」すると、口髭が荒々しくそれを握ると、機械的に扱きだした。「オッ、オッ」ゴツゴツとして乾いた手、そして外でギャラリーありといういつもと違う光景、「やだぁ、やだぁ」と喚いているデブ女、少女のように手を口元にやって忌まわしそうに見ている金髪、もういいとでもいうように後ろ向きで座り込む髪の長い女、そしてただイカせるところを見せるためにひたすら人のモノを扱く口髭男、「オーッ、オーッ」「いやぁ、いやぁ。」そして青く透き通った空に向かって勢いよく水しぶきが飛んでいった。それは今までで一番飛距離があったのではないかと思われるくらい美しい放物線を描き、太陽の光に照らされてダイヤモンド型の光を放ちながら重力に抗うことなく落ちていった。「ギャー、ギャー。」デブ女に白濁して粘着質の水しぶきが次から次へと怒濤のようにかかり、鶏を絞め殺す直前の断末魔のようなけたたましく、そして刹那的な声が辺り一面に響いた。皆、その凄まじい光景を見て、為す術もなくただ突っ立っていた。そして、浩輔は浩輔で無意識に涎を垂らし、恍惚に浸って突っ立っていた。用の済んだイチモツは粘っこい液を垂らしながら、また元のサイズへと縮みこまっていった。

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2017年12月07日

スプラッシュ(8)

またデブ女が率先して言い出した。おそるおそる手を出して、二つの深紅の爪でつまむ。「キャーキャー。」我慢しきれず、浩輔は足でその巨漢の女の肩当たりを蹴った。しゃがんでいた女は重心を崩して後ろにすっ転んだ。ぬかるんだ水たまりに尻をついて、無様に転がり、泥だらけになった。一瞬の出来事で警戒が緩んだので、浩輔はその隙に羽交い締めを解いて走り出そうとしたが、半分脱げたスウェットに足を取られて、前のめりに転んでしまった。「やだー、どうしよ。落ちないよ、これ。こんなんじゃ帰れない。最悪。」とさっきの威勢の良さは消えて半べそをかいている。またさっきのように羽交い締めにされるが、その間に口髭の男がそのデブをなぐさめている。「エミっち、転んだって言えばいいじゃん。」「やだ、今日たっ君が行くって言うからキメてきたのに、こんなんじゃ無理。」「平気だよ、かわいいよ。」「無理だもん、もう無理なんだもん。」どうやらこの二人は付き合っているらしく、メソメソ嘘泣きしているデブ女に慰めの言葉を一通りかけると、一心不乱に浩輔の方に向かってきた。ずっと浩輔を睨んだまま、もう顔がほぼくっつくのではないかと言うくらいまで近づくと同時に、股間に突き刺さるようなビリッとした刺激が走り、思わず「ぐわっ」と声を出した。口髭の膝蹴りが、モロに浩輔の股間に食い込んだ。「痛えか、痛えだろ。テメエ、こんなんじゃ済まさねえぞ。」と、早口で言い立てると連続して股間に蹴りを食らい、その度にズキッとする痺れるような痛みが脳天まで突き抜けていく感じだった。
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2017年12月05日

スプラッシュ(7)

沈黙の時間が2,3秒続いた。皆が俺の股間の一点を凝視していたが、やがて、「小さえ。」の声がぼそっと聞こえた。「やだ、かわいい。」肌の荒れたブスのデブ女が目を見開いてのぞき込む。きっと、ムキムキ大学生のイチモツだから、熟れた果実のように2つの玉が垂れ下がり、水を得たナマコのように黒々として超然と他を睨み付けるようなものを想像していたのかもしれないが、現れたのは萎縮して恥ずかしがって海の中で小さくなっている名もない軟体動物のようなものがちょこんと乗っているだけだった。「えー、やだぁ。触ってみていい?ねえ。」股間をさらけ出した浩輔だけじゃなく、その周りを取り巻く3人の男も何か申し訳なさそうに立ちすくんでいる中、商売女のように白いファウンデーションを塗りたくっているデブ女だけがハイテンションであった。そして、血を塗ったのかと思うくらい深紅のマニキュアを塗った指で浩輔のモノをちょんと触ると「キャー、何これー!!!」と、このやり場のない沈黙を引き裂くように叫んだ。しかし、それに答える者はなく、もう一人の細めの女もジッと冷ややかな目でこの様子を見つめていた。「ちょっと、つまんでみていい?」
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2017年12月03日

スプラッシュ(6)

「はぁ?」浩輔はさすがに口髭の男に聞き返した。「いや、アンタが来たから逃げちゃったんだろ?代わりをやれよ。」と当たり前のように言う。「何、お兄さん、いつもしていることをすればいいんだから。」と金髪が手を股間附近に当ててその動作をする。「えー、ちょっとやだ、さっきからこっちばっかり見てる。」ぽっちゃりデブが何を勘違いしているのか、クスリともせずに真顔でものすごいことを言う。「もう勃起しちゃってるんじゃないの?」すると、口髭の男が頷くと同時に、男3人が一斉に近寄ってきた。既に誰が何の役割をするか決まっていたのか、一人が俯き気味で頭から体当たりをしてきて、そいつを両手で抑えた頃には羽交い締めにされていた。「コイツ、すっげえ力。」「暴れんなや。」腹を殴られるが、殴った方が顔をしかめている。「すげえ筋肉、堅え。」「まあ、脱がせちゃえよ。」口髭がこう言って、俺のスウェットに手をかけた。「やめろ!!」という声もむなしく、ラフな格好でふらっと来たので、脱がすのはいとも容易だった。両手で一気に膝まで脱がされ、浩輔の股間は一気に好奇の目にさらされた。


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2017年12月02日

スプラッシュ(5)

「何か白けちゃったな。」「ちょっと、他の奴呼び出してよ。塾、間に合うかなぁ。」「あたし、別にこのお兄さんでもいいよ。」ぽっちゃりしてたっぷりと口紅を塗った肌の荒れた豚女が、急に下卑な笑いを浮かべながらこっちを見ていった。「ちょっと、やーだー、何言ってるのぉ?」もう一人の目が細くつり上がった女はゲラゲラその言った女の肩を叩いて笑っていたが、デブ女の方はびっくりするほど好色な目でこっちを見ていた。「ねえ、お兄さん、溜まってる?」「最近抜いたのいつ?」金髪の髪の長い男が立て続けに訊いてくるが、対象が逃げた時点で俺は用がないので、去るタイミングを失って扱いに困っている。大学から離れているとはいえ、着ているTシャツにはっきりと「明治大学水泳部」と書いてあるので、面倒なことは避けたいところだ。かといって、走って逃げるのもおかしい感じもするし。「何、お兄さん、はっきりしてよ、やるの?やらないの?」化粧の厚いぽっちゃり女がキレ気味に問いかける。「ちょっとやだ・・」周りは腹を文字通り抱えて嗤っている。「そういうことだから、代わりにオナニーショーおっぱじめてくれる?」
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2017年12月01日

スプラッシュ(4)

「ちょっとさ、それ何?」不愉快なことがあった後で、ビールの勢いもあってか、普段は隠れている正義感がもたげてきた。「だからオナニーショーだって。」「お兄さん、してるっしょ、しょっちゅう。」金髪で髪の長い男がちょっと上ずり気味の声で言い、手を丸めてしごく動作をすると、また一人を除いて爆笑が起こった。残された一人はずっとうつむいて動かなかった。正義の味方登場なんだから、ちょっとは目を輝かせて喜んでもいいだろうという感じだ。もう一人の気持ちばかり口ひげをはやした男がポッケに両手を突っ込んだまま近づいてきた。「あのさぁ、別に用ないならどっか行ってくれる?」と、そのとき、今までずっと下を向いて硬直していた男が脱兎のごとく反対方向へ駆けだしていった。「おい、待てコラッ!!!」「ふざけんなテメェ!!!」「分かってんだろうな?」ぬかるみに足を取られながらも全力で走り去っていく姿を、皆あっけにとられたように罵声を浴びせながら、誰も追いかけることなくただ見つめていた。
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2017年11月30日

スプラッシュ(3)

「塾あるんで、早くしてくんない?」「ちゃっちゃとやろうよ、予定あるんだけどぉ。」若い女の声も聞こえてくる。何事かと思って竹のようにスッと生えているか細い草を分け入ってみると、何やら高校生っぽいのが数人たむろっていた。皆、いかにも一昔によく見かけた、いわゆる悪そうな恰好をしていたが、一人だけ青い顔をして挙動不審そうにうつむいていた。「何してんの?」と聞くと、一呼吸置いて「オナニーショーっすけど。」という答えが返ってきた。へ?こっちがキョトンとした表情を浮かべると、一人を除いて皆爆笑していた。俺はその冗談の何が面白いのかよく分からなかったが、いじめなのかなっていうことくらいは状況からして判断できた。「お兄さん、ってことで今取り込み中なの。またね。」高校生だろうけれど濃い化粧をした女がこちらを振り向かずに言った。

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2017年11月29日

スプラッシュ(2)

寺と県立高校に挟まれたところにその施設はあって、宴会は2階の小さなスタジオルームで、実際泊まるのはその隣の大きなスタジオルームに敷布団を並べて寝るのだった。そこからそんなに遠くないところに相模川が流れていた。夕方といえどもまだ西日が強く照りつけていて、蒸し蒸しするような暑さだったが、川辺まで行くとそよそよとした涼しい風が当たってきた。さっきビールを挨拶代わりにいきなり3杯も飲まされ、酔いを醒まさないとまた前みたいにゲーゲー延々と胃が空になるまで吐き続けなきゃならない。土手から下に降りると自転車が通れる程度の舗装された通路があり、ここと川の間はわざと自然のまま放置してあるのか、それとも環境整備の予算がないのか分からないが草が背丈程度まで生い茂っている。「おい、早くしろよ。」「いつもやってることだろうがよ。」何やら、その奥から怒号めいた声が聞こえてきた。
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2017年11月27日

スプラッシュ(1)

8月、所属する水泳部の合宿が平塚であった。合宿という名はついていたが、OBが無償で提供する施設にはプールはなく、トレーニングジムであり、それもウエイトというよりはシェイプアップに比重を置いたジムであることから、バーベルよりもマシンが充実していた。もちろん真剣にトレーニングをする者もいたが、たいていは昼間は海で泳ぎ、夜はOBも加わって、恒例の宴会をするのがいつもの常だった。酒が元々そんなに強いわけではないので、浩輔はこういう宴会が苦手だった。特にOBが入るとタチが悪い。何かというと一気させられる。去年はどれだけ吐いたか分からないほど飲まされた。まあ、そうした付き合い方も徐々に分かってきた。最初だけ飲んで、トイレを口実に外に出た。
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2017年11月26日

耐えてみろ!(19)

すると、さっきのガタイの良いグッチのサングラスをつけた男がガムをクチャクチャ噛みながらやって来た。鼻にピアスをつけて、この寒いのに薄いTシャツを着て、太い腕にはタトゥが入っている。
「お疲れ様っす。」
ホストたちが一斉に礼をした。男がグルッと見渡して、それから陽一郎に向かって話しかけた。
「兄ちゃん、この辺の人?」
「うるせえ。」
と唾を吐きかけたが、男はそんなことに動じずに淡々と説明を続けた。
「街には街のルールっつーもんがあるんだわ。兄ちゃんもこれからもここでやっていく気なら、その辺、覚えておくといいわ。」
と言うと、その男が近づいて来ると、両脇のホストは脇にグッと力を入れて陽一郎の腕を固め、待ち構えた。シメられるんだなと漠然と分かっていたんで、歯を食いしばってその動きを見ていた。来る、と全身の筋肉を硬直させたが、「フンッ」という荒い鼻息と共に、なかなかの重い一撃を腹に食らい、その弾みで後ろのコンクリート塀にぶつかった。そして、間髪入れずにまた同じ箇所に力の入った一撃を食らう。覆われた皮下脂肪などを物ともせず、まるで臓器を守るべき脂肪が自ら避けていったかのように、腕そのものが臓器のあるあたりまで奥深く入り込み、胃袋の下方部が潰されて上に突き上げられた。背後は硬く冷たいコンクリート壁で挟み撃ちにされ、ダイナミックで逃げ場のない一撃が襲ってきたのである。
「おおぅ。」
と、その男が俺の腹を殴るたびに周りのホストは一斉にかけ声をかけている。そもそも、陽一郎はウエイト競技をしているから胸は人一倍厚いのだが、腹回りは日頃の不摂生が祟って脂肪がしっかりとついてしまって、筋肉の周りに脂肪があるという言い方もできるが、少なくとも見た目は緩かった。まして、さっき食ったばかりで、一人酒でサワーもガンガン飲んでいたし、ただでさえ膀胱にもう余裕がなく、すぐにでもトイレに行って用を足したいところでだった。ただでさえ、とても腹に力を入れて守れるような状況ではなかったのに、こんな重いボディブローをもらってはひとたまりもなかった。二発目当たりで生暖かい水が股間の中央部辺りから徐々に塗らし始め、三発目からは一気阿世にダムが決壊したかのごとくジャバジャバと流れ出して地面を濡らしていった。五発目くらいで胃袋が悲鳴を上げ、グッと大量にこみ上げてくるものがあるのを止められず、さっき食べたものをしこたま吐いた。しかし、そんなことを意に介さずに規則的に腹へ拳がねじ込まれ、その度に胃の中の内容物が逆流し、ほぼ胃の中が空になるほど吐き尽くし、ようやく終わった頃には周りは吐瀉物と小便で悲惨な状況になっていた。
「今度からは気をつけて歩けよ。」
と、男が去って行くと、
「ご指導ありがとうございました。」
とホストが一斉におじぎをした。陽一郎は解放された後も、もう吐くべきものなど残っていないのにゲーゲーと吐き続けた。誰も介抱してくれる人はおらず、時折襲ってくる吐き気に耐えながら、駅を突っ切って宿舎に戻っていった。
こんなことがあってから、当分は慎吾に対する腹蹴りの儀式は行われなかった。慎吾は、最近陽一郎の機嫌がいいんだなといい方に解釈していたが、反面、たまには俺の腹をメチャメチャにして欲しいとも思っていた。

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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)耐えてみろ!Ⅵ 

2017年11月25日

耐えてみろ!(18)

すると、今度は金髪ロン毛の奴が仲間と談笑していたときに後ろに反り返り、陽一郎に接触した。
「テメー、気をつけろよ!」
と陽一郎は強めに突き飛ばすと、その談笑していた仲間も陽一郎の方を一斉に見た。
「イヤイヤイヤイヤ、それはないっしょ。」
「謝るってことしないの?」
陽一郎は振り向くと、その金髪ロン毛の胸倉に掴みかかった。すると、周りのホストっぽい男たちがそれを引き離しにかかった。陽一郎はそのホストに頭突きを2,3発喰らわせていたところ、さっきのサングラス男がこっちに来た。
「その兄ちゃんさ、B対応。」
すると、ホストたちが一斉に、
「ありがとうございます。」
と深々とお辞儀をしていた。すると、今度はホストたちが陽一郎の腕をつかみ、
「お客さんご来店ー。」
とホストに囲まれて店の方に向かっていった。陽一郎は
「何だ、行かねーよ、離せ。」
と抵抗したが、多勢に無勢で連れていかれた。ただ、店の脇の非常階段の脇をすり抜けて、屋外換気扇ばかりが集まって複雑な臭いの立ち込めた一角に来た。真っ暗だったが、急に上のライトが感知して、明るくなった。陽一郎の脇に一人ずつついて、腕を首からそれぞれ回し、背面はブロック塀という状態で、その他のホストたちはそれをただ見守っていた。

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