2017年11月23日

耐えてみろ!(17)

陽一郎のいる寮は駅を通り抜けて反対側にある。この商店街と平行して伸びている飲み屋街は、駅に近づくにつれて華やかになり、風俗街に変わる。都心では勧誘はもちろん御法度だけれど、八王子まで来ると規制も緩いのか、半ば大っぴらに呼び込みをしている。陽一郎がゲイだとは知る由もなく、また対学生でもあり、キャッチは馴れ馴れしく肩に手をかけていい子がいると言ってきたり、腕をつかんだり行く手を阻んだりして、半ば強引に勧誘してくる。元々愛想がいいタイプでもないし、今日はずっと一人で酒を飲んで発散する相手もいなかったため、鬱屈していた。
「お兄さん、ちょっと遊ぼうよ。」
とデカパイしか売りがなさそうな女が、手を無理矢理胸に持って行った。
「うるせーな、触んな!」
女を突き飛ばすと、その横の分厚い金のネックレスをつけてサングラスをかけた男にぶつかった。
「なあなあ、兄ちゃん、威勢がいいな。」
陽一郎より二回り位でかいカラダをした奴がこっちに向かってきた。
「商品に手を出したら困るんだけどね。」
「うるせーな、そっちがやって来たんだろ。」
「見てたけど、胸触っちゃったよね?」
「あのブスが勝手に触らせてきたんだろうがよ。」
「ひどーい。」
そこにやせ細った勤勉そうな警官が割って入って来た。
「何かありましたか?」
すると、たまたま通りがかった通行人であるかのように、皆がそれぞれ勝手な方向へと歩いて行った。警官はそれを見届けると、自転車に乗って奥へ消えていった。

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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)耐えてみろ!Ⅵ 

2017年11月21日

耐えてみろ!(16)

陽一郎は今日も西八王子駅近くの小汚い焼き鳥屋のカウンターで、生レモンサワーを飲んでいた。後輩を片っ端から呼び出すが、今日は全然捕まらなかったので一人で飲んでいた。しかし、それも当たり前だった。ウエイトリフティングの試合が近いため、他の部員は当然のことながら栄養面のコントロールを計画的に始めている。食事の管理は即成績に反映する。それに大学の体組成計で日々記録することが義務づけられており、不摂生が露見すればトレーナーにきつく絞られる。しかし陽一郎は口うるさいトレーナーやコーチと早い段階で不仲となり、スポーツ推薦で入った身でありながら、挫折した落ちこぼれ組であった。でありながら酔うと後輩に絡み説教し出す絡み酒なので、部内で付き合う後輩はまあいなかった。ざっとメニューをこなして体の中の水分があらかた抜けた後に飲むサワーは最高だった。一通り食べ終わる頃には、若干足下がふらつく程度まで酔いが回っていた。

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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)耐えてみろ!Ⅵ 

概要(2017/11/21)

概略

初めて読む人のために、この小説集の概略を書きます。全部にゲイが主人公で登場しますが、タイプはいろいろです。

「川辺にキラリ」
一応、処女小説。短篇です。別れを自分の中で消化しようとする過程を描いたつもりです。

「短かった夏」
これも短篇です。別れ話がこじれ、何も言わなくなった相手に思い出話をするっていう話です。

「優先順位」
中編小説です。家庭と不倫の両立ができなかったって話です。主人公は中年のマッチョです。

「愛しているって言って」
中編小説です。一話一話で完結するように書いています。恋愛小説であり、SMの話ですけれど、そんなにエグい感じではないです。(たぶん)

「ハサミムシ」(執筆中)
これも中編小説です。一話一話で完結する感じです。この小説だけ、特に取り柄のないクズ人間が主人公です。いろいろなクズを集めて書いていけたらなと思っています。

「僕の彼氏は韓国人」
中編小説です。「愛しているって言って」と同じく一話完結の恋愛小説ですが、韓国人の特性みたいなものも織り込んだつもりです。一応、これは実体験に基づく私小説的なものですんで。

「夜明け前」
短篇小説です。深夜のゲイバーで繰り広げられたちょっとした恋愛小説です。

「そんなに仕事が大事?」
短篇小説です。失恋を中心において、仕事で追い詰められていく様子と織り交ぜて書いてみました。

「とことん付き合って・・いけるか、俺?」
中編小説です。完璧主義でシンメトリーが大好き。神経質で疑問点はとことん探求するという主人公とそれに振り回される彼氏との関係を描く、一話完結型の恋愛小説です。

「耐えてみろ!」(執筆中)
長編小説です。スジ筋とマッチョの二人を、主人公を入れ替えたりして書き進んでいます。腹筋ベースでちょっとSM小説チック、主として腹責めです。でも、他の腹責め小説に比べると、さっぱりしている(物足りない?)感じだと思いますが。

「落ちるところまで堕ちて」(執筆中)
長編小説です。一応SM小説で、主人公はマッチョな大学生で、金をきっかけにして自ら進んで壊れていく過程を書いていきます。

「終わりの見えないデスマッチ」
長編小説です。SM小説で、中でも金的メインです。主人公は二人ともスジ筋で、マッチョが脇役で出るって感じです。

「デリバリー」(執筆中)
中編小説です。主人公二人ともマッチョです。ま、焦らし系小説ですね。全然話が進まないじゃないかって感じですけれど、これが小説の醍醐味だと思ってもいます。時間がもっとゆっくり進むといいのに、と思っている人向けですね。

「灰色の空間」(構想中)
中編小説です。SM小説で、拷問系ですね。これも韓国を舞台に書いています。

「代償」(構想中)
中編小説です。ゲイ差別を受けるけれど、立ち向かっていく話です。

「台南の風に吹かれて」(構想中)
中編小説です。イケメン台湾人と旅先で恋に落ちてしまうという恋愛小説です。これも「僕の彼氏は韓国人」に引き続き、実体験に基づく私小説のようなものです。

「ゴーグルマン」(構想中)
中編小説です。マッチョなノンケがゲイビデオに出演する過程を描いています。

「終わりの見えないデスマッチB」(構想中)
長編小説です。基本、金的メインとかは変わらないんですが、主人公が代わります。

「デリバリーB」(構想中)
中編小説です。宅配便のマッチョが拉致られるけれども、って話です。

「スプラッシュ」
中編小説です。マッチョがいびられる話です。

「眠らない街バンコク」(構想中)
中編小説です。イケてるタイ人と旅先でイチャイチャする話です。これも、実体験的私小説です。

「まだまだ若い者には負けんぞい」(構想中)
中編小説です。ジジイばっかりが登場しますんで、面白いかどうかは俺も疑問です。

「よくあるファミレスでのできごと」(構想中)
中編小説です。2丁目にあるファミレスという設定で書いていきます。


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toppoi01 at 07:02|PermalinkComments(0)はじめに 

2017年11月17日

登場人物(2017/11/17)

登場人物
基本的に、誰が主人公とかはありません。小説ごとに主人公も違いますし、設定も全然違います。
ただ、同じ名前なら同一人物です。大抵は架空ですけれど、実在の人物をモデルにしているものもあります。(ま、俺しか知らないけど。)あと、年齢は悩ましいところで。アップした当時の年齢ってことでお願いします。

高梨 啓太郎(たかなしけいたろう)
売れない劇団員で主にバイト生活。33歳。「川辺にキラリ」で登場。

大戸見 邦史(おおとみくみふみ)
世田谷区図書館でアルバイト。特技はフルートが吹けること。28歳。「川辺にキラリ」で登場。

池尻 翔太(いけじりしょうた)
大学を出てフリーターだった。享年23歳。「短かった夏」で登場。

中村 敏夫(なかむらとしお)
中堅企業の派遣社員だったが、鬱病を発症しリストラをされる。享年42歳。「短かった夏」で登場。

馬淵 昇平(まぶちしょうへい)
妻も子どももいるが、実態はセックルレスの仮面夫婦。享年36歳。「優先順位」で登場。

住谷 和明(すみたにかずあき)
昇平のセックスフレンド。世話好きで料理が趣味。享年33歳。「優先順位」で登場。

高坂 悟(こうざかさとる) 
コンビニでバイト生活。29歳。結構ドSで茂人に様々な要求をしていく。けど、実はネコ。「愛しているって言って」で登場。

北村 茂人(きたむらしげと)
悟に言われるがままに従うドM。だけどタチ。「愛しているって言って」で登場。

鈴木 克利(すずきかつとし)
フリーター。資格試験を受けると言う名目で定職に就かず、コンビニ等でバイトをして暮らす。32歳だが、長年の不摂生が祟り中肉中背キューピー体型。しかし、本人はイケている、モテると思い込んでいる。「ハサミムシ」で登場。

柄谷 努(からたにつとむ)
県立高校の数学講師。28歳。曲がったことが大嫌い、神経質で凝り性の完璧主義者。「とことん付き合って・・いけるか、俺?」で登場。

小林 圭一(こばやしけいいち)
百貨店で経理を担当している。努の彼氏。31歳。「とことん付き合って・・いけるか、俺?」で登場。

坂上 明(さかがみあきら)
IT会社SE。31歳だが外見は20代前半と言っても通るくらいの童顔イケメン。「夜明け前」で登場。

新庄 智幸(しんじょうともゆき)
ゲイバーのママで、そこでは幸子という名で通している。まだ26歳と若いのだが、夜の生活が祟り、30代に見える。「夜明け前」「堕ちるところまで堕ちて」で登場。

北村 慎吾(きたむらしんご)
法政大学スポーツ健康学部の学生。寮生活をしている。バレー部員。19歳。「耐えてみろ!」で登場。

伊藤 陽一郎(いとうよういちろう)
法政大学スポーツ健康学部の学生。寮生活をしている。ウエイトリフティング部員。21歳。「耐えてみろ!」で登場。

横溝 崇(よこみぞたかし)
法政大学社会学部の学生。ボクシング部員。大学のスポーツ施設でアルバイトをしている。21歳。モデルはセクフレ。「耐えてみろ!」で登場。

鈴木 浩輔(すずきこうすけ)
明治大学商学部の学生。水泳部員。23歳。「堕ちるところまで堕ちて」「スプラッシュ」で登場。自分がM体質だということに気付く。

若松 太一(わかまつ たいち)
廃品回収業の社長。アル中で肝臓を患っていて常時赤い顔をしている。浩輔にバイトを斡旋する。51歳。モデルは某社の営業部長。「堕ちるところまで堕ちて」で登場。

沢村 耕太郎(さわむらこうたろう)
佐川急便の配達員。朝から晩まで弱音も吐かずに働く、武骨でまっすぐな好青年。28歳。「デリバリー」「帰ってきたデリバリー」で登場。

一条 達彦(いちじょうたつひこ)
一部上場企業の課長。ジムが日課で、高級スーツの下にはマッチョなカラダが隠されている。35歳。「デリバリー」で登場。

苫米地 篤(とまべち あつし)
33歳。4年間結婚生活を送っていたが、性の不一致により2年前に離婚。自動車修理工。「帰ってきたデリバリー」で登場。

齋藤 信明(さいとうのぶあき)
中堅企業の営業マン。営業成績は振るわず、課長に怒られてばかり。43歳。「そんなに仕事が大事?」で登場。

権 基哲(クォンギチョル)
明治大学商学研究科に通うイケメン韓国人留学生。26歳。日本語はまだまだ勉強中。とても短気で自己中だけど情熱的。モデルは元彼。「僕の彼氏は韓国人」で登場。

宮下 健一(みやしたけんいち)
ギチョルの彼氏、32歳。韓国人のギチョルに何とかついていこうと必死。一方で単身旅行中に台湾人の治文にも恋してしまう。モデルは作者。「僕の彼氏は韓国人」「台南の風に吹かれて」で登場。

金 大権(キムテガン)
韓国の左翼系新聞社の記者。31歳。「灰色の空間」で登場。

三反園 弘一(みたぞのこういち)
IT会社契約社員。資産家の息子で駅前のタワーマンションに一人暮らしをしている。24歳。「終わりの見えないデスマッチ」で登場。

西條 智哉(さいじょうともや)
川崎工業高校3年だが、後に中退する。弘一のトレーニング相手。17歳。「終わりの見えないデスマッチ」で登場。

坂井 亘行(さかいのぶゆき)
中堅企業の技術マンで趣味が筋トレ。33歳。モデルはセクフレ。「終わりの見えないデスマッチ」では弘一に金的を執拗にやられる筋肉野郎として登場。「ゴーグルマン」で再登場。

定岡 光和(さだおかみつかず)
川崎市H商業高校の数学講師。当時30歳くらい。「終わりの見えないデスマッチ」で登場。

三上 洋一(みかみよういち)
スカウト兼カメラマン兼ディレクター。43歳。「ゴーグルマン」で登場。

謝 治文(シェジーウェン)
台湾の和風喫茶で働く長身イケメン台湾人。27歳。モデルは前彼。「台南の風に吹かれて」で登場。

西条 実来(さいじょうみくる)
ソープランドで産まれ、親を知らずに育つ。「終わりの見えないデスマッチB」で登場。

宇津木 健(うつぎ たける)
母子家庭で育つが、小1のときに母親が若い男と蒸発してしまう。実来の5歳上。「終わりの見えないデスマッチB」で登場。

ジャナバル・インジェ(いんじぇじゃなばる)
トルコ人。生まれたときから腕が4本ある。実来の4歳上。「終わりの見えないデスマッチB」で登場。

ナデート・メーキンタイ(めーきんたいなでーと)
タイ人。全身が黄金色の毛で覆われていて尻尾もあるが、れっきとした人間。カラダの構造上2足歩行があまり得意ではない。実来と同い年。「終わりの見えないデスマッチB」で登場。
 

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toppoi01 at 09:03|PermalinkComments(0)はじめに 

2017年11月15日

雑記帳(2017/11/15)

大分書いたのですが、全部途中なので、発表するにはまだまだかな・・。最初に構想してから書いていくのですけれど、やっぱり結末をこうするかとか、この登場人物だったら結末はこっちの方がいいかななんてことで、結構最初からやり直したりすることもしばしばです。「まだ若い者には負けんぞい」とかは、落としどころが俺にも分かっていないので、温存しています。(発表することがあるんだろうかという感じでもありますが。)「耐えてみろ!」も続編を書いています。「堕ちるところまで堕ちて」も、若干思うところがあったので書き足しています。最近全然アップしていないんでね・・そろそろ出しますから。
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toppoi01 at 08:55|PermalinkComments(0)雑記帳 

2017年08月15日

耐えてみろ!(15)

寮に帰り、早速慎吾を呼び出した。
「オマエ、分かってるよな。」
ま、いつものとおりだ。先に帰っちゃったのを怒っているんだな。慎吾は上着を脱いで上半身裸になって正座をした。さっきのビールでカラダがほんのり桜色になっている。
食事した後の腹蹴りはちょっと堪えるな。気を抜いてモロに入ったら、戻してしまいそうなんで、グッと腹に力を入れて、陽一郎の繰り出す腹蹴りを堪える。すると、廊下で慎吾の前に陽一郎と飲んでいたらしい後輩が部屋の前を通りかかった。
「おい、オマエ、こっち入れ!!」
全体的にがっちりした背の低くて坊主頭の、おそらくまだ大学入りたての1年生という感じな彼を呼び止めた。ランニングとトランクスと言う男子寮ならではの簡素な格好で、呼ばれたからと陽一郎の怒気の含んだ声と対照的に悪びれた様子もなく部屋の中に入ってきた。すると陽一郎は唐突に、その垢抜けない丸顔をした1年生の前に立つと、股間に膝蹴りを喰らわせた。
「はぁぁぅっ。」
両手で股間を押さえると、床に倒れてそのままうずくまった。
驚いている慎吾を見て、「オマエ、次やったらこれだかんな。」と言い残して部屋を出て行った。
ファールカップを買おうかな、と全く起き上がってこない後輩を横目にそう思った。

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toppoi01 at 08:30|PermalinkComments(0)耐えてみろ!Ⅴ 

2017年08月14日

耐えてみろ!(14)

店で会計を済ませた。飲みかけの生ビール以外は全て片されていて、店員も立ってこちらを見つめていたんで、伝票を持って、そして荷物を持って出ようとしたが見当たらなかった。レジに行くと、ドアのところで俺のバッグを持っている男がこちらを見ていた。ああ、さっきの奴らか。まあいいや。外ではもう1人がこっちを見てニヤニヤして立っていた。勝手に歩き出したので、俺も付いて行った。それにしても、さっきいざこざを起こしたのに後ろ向きで歩くなんて無用心だ。バッグだって引ったくってまた走り去ることだってできるんだが、まあ何を怒っていたかすら朧気で、早く済ませたかったので言うとおりにした。
公園の時計があるポールのところに、男が睨んでいた。一見分からなかったが、壊れたメガネを持っていたので殴った相手だと分かった。
「これ、見ろ!」
フレームが曲がってレンズはなくなっている。踏まれたのか?
「おい、これ、どうする?」
弁償の話か。金で解決した方が楽だ。
「3万円払え!!」
冷静に考えれば、手持ちもあったし、メガネを新しく買ったことと殴ったことの侘び代として、3万円は妥当な線だったと思うが、3万円が唐突だったことと、殴って3万円だったら殴られたっていいよなと、貧乏根性が働いてしまった。
「3万円はなくないか?」
「何だと?」「おい、ふざけんなよ。」「ちょづきやがって。」
すると、俺のバッグがなぜか俺に投げられた。それを受け取ると、その殴った相手の持っている赤いガラケーに目がいった。俺のだ、って思った途端、そいつがそれを真っ二つに圧し折って、それも投げ返した。
あまりの衝撃にあっけに取られていると、急にそいつが駆け寄ってきて、俺の股間目掛けて正面から蹴りを喰らわせた。
「うぐっ。」
両腕でバッグや携帯を持っていたおかげでうまく防御できず、モロに喰らってうずくまった。
「バーカ。」「マッチョ頭悪いぞ。」
笑い声が遠ざかっていく中、股間のジワっと陰湿に襲ってくる痛みと、買って数週間しかたっていない携帯を破壊された喪失感で、ただ公園の一角で、しばらく呆然としていた。

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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)耐えてみろ!Ⅴ 

2017年08月13日

耐えてみろ!(13)

「おい、誰が田舎侍なんだよ。誰だ。誰が言ったか言え。」
またゲラゲラ笑いが沸き起こった。
「違う違う、田舎マッチョなのに、侍になってる。訳わかんねーじゃん。」
「お前が田舎マッチョとか言い出すからそうなるんだろ?」
「マジ止めろって、腹痛え。」
陽一郎は怒りが押さえ切れなかった。人知れぬところでケリをつけようと思ったが、我慢がならない。振り向きざまにバカ笑いをしている黒メガネの顔を思いっきり殴った。メガネが先に飛び、仰け反るようにしてバランスを崩して倒れた。そして、一心不乱に飲み屋街を走り抜けた。途中、なぜ俺が逃げなくちゃならないんだという疑念が生じ、速度を緩めた。後ろを見たが、追ってくるという感じでもなかった。殴った相手を介抱しているんだろう。それにしても、見ず知らずの相手を殴ったりしちゃいけないよな。酒を飲んだ勢いとはいえ、日頃からスポーツマンシップと言っている俺が、それじゃいけないわ。走ったからか酒が急に回ったようで、ちょっとふらついた。そっか、それより金を払わないと。荷物も置いたままだ。またさっきの道を歩いて戻っていった。

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2017年08月12日

耐えてみろ!(12)

慎吾が帰ってからも、誰に聞かすわけでもなく、ただつぶやくようにして愚痴、そして責任転嫁は続いた。怒られたことに対する反省の言葉は全く出なかった。自己を正当化し、自分は悪くないと言い聞かせることで自分を慰めた。もちろん、本当はそれを慎吾に言ってほしかったのであるが。
後ろの客は逆に楽しく騒いでいた。くだらない話で盛り上がり、しょうもないことで腹を抱えて笑い転げていた。
「ギャハハハ。」
陽一郎の真後ろの客が、笑い転げて不注意で端に置いてあったジョッキを手で払ってしまい、床に落とした。グラスは割れ、炭酸の液体が泡を吹いて周囲に撒き散らされた。それは床に置いてあった陽一郎のバッグを濡らした。
「あーあ、何やってんだよぉ!」
他の二人は、割ったグラスを見て、ゲラゲラと笑い転げた。
「おい、何してんだ、テメー。」
陽一郎は、我慢できずに後ろを振り返って言った。
「すみません、今片付けますから。」
そう言ってきたのは店員であって、割った張本人と他の二人はただ、陽一郎の顔を口を半開きにして見ていた。
「やべえ、田舎臭いマッチョに怒られちった。」
「田舎臭いとか言うなよ、聞こえるだろ、ウケる。」
途端、またゲラゲラと笑い転げる。
「だって坊主はないだろ、坊主って。」
途中からゲラゲラ笑いが止まらなくなって、ずっと笑い転げている。
陽一郎はもうたまらずに、「表へ出ろ!」というと、ガラスの引き戸を開けて店を出た。
「ほらぁ、田舎マッチョがいきり立ったじゃん。」
「マジかよ、表出ろって、熱血漫画見てぇ。」
3人は、笑いながら面白そうに陽一郎を追って外に出て行った。

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2017年08月11日

耐えてみろ!(11)

「生、もう一杯。」 ツレの後輩が店を出て30分、陽一郎はまだカウンターにいた。 「伊藤さん、明日朝一で練習がありますから、ほどほどに。」 「何だ、お前、俺に説教か?偉そうだな。」 「いえ、ただ、・・」 その後輩の代役に、陽一郎に急に呼び出され、延々陽一郎の愚痴を聞かされて、正直帰りたかったのが本音だった。 愚痴ならいいが、酒が進むにつれ、説教じみてきた。 ただ、慎吾に言わせてみれば、それは陽一郎がコーチに言われたセリフをそのままオウム返しに言っているだけだったから、陽一郎には全く響かない言葉だった。 その発した言葉はそのままブーメランのように曲線を描いて自分に突き刺さる。自己嫌悪に陥り、愚痴り、責任転嫁をして、それが輪唱のように重なり合って繰り返されて、終わる見通しが立たなかった。・・慎吾は、電話で呼び出されたのを機に、店を出た。もちろん、丁重に、穏便に済まそうと言葉を選んで。

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2017年08月09日

雑記帳(2017/08/09)

最近異様にアクセス数が多い。あんまり書いていないんですけどね。どこから皆さん来ているんだか。ま、アクセス数の多いデリバリーを更新しました。まだ終わらないけど。これ、どうやって終わらそうかっていうのが目下の悩み。他のはもう結末を想定して書いているんだけどね。「タッチ」と同じ。(例えが古いが。)ま、「終わりの見えないデスマッチ」は結局42話も書いてしまった。インターネットに載せるには長すぎですね。「耐えてみろ!」あたりがちょうどいい長さかな。

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2017年07月26日

デリバリー(8)

太い。その感触を確かめるように、なぞるように掴んでいく。長さは普通だけれど、ちょっとこの大きさは受け入れがたかった。達彦のカラダは、熱い鉄に水をかけたかのように、本当に体温なのかと言うくらい熱くほてって、その大きなカラダ全体から蒸気を発していた。フレグランスの混じった男の薫りが耕太郎の鼻腔を刺激する。キスを止め、また達彦の鋼鉄のように鍛え上げられた胸の上にある乳首に舌を這わした。さっきよりも柔らかく感じた。鼓動が伝わって来た。かなり力強くて、このビートにこっちの鼓動まで追随しそうな勢いだった。急に達彦は耕太郎の両足首を掴むと、開き目に持ち上げて、割れ目の間にある、毛で渦巻いた中心部のピンク色に光ったところを舌で嘗め回した。わざとピチャピチャと耕太郎に聞こえるように音を立てて嘗め回す。そして、指をその固く閉じられた穴へとそっと入れると、顔を恥ずかしさで赤らんだ耕太郎の顔へ近づけていき、またカラダと似つかわない信じられないくらいのソフトさでキスを交わした。耕太郎は、媚薬でも舐めたかのように従順で恍惚な表情を浮かべ、自然と入ってきた舌を受け入れた。そして同時に下の方にも指が徐々に入っていった。

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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)デリバリー 

2017年07月25日

デリバリー(7)

青いハーフパンツに手をかけた。耕太郎は哀願するような眼で達彦を見つめる。そして、再度懇願した。
「暗くして。」
そんな祈りも虚しく、幾分疲れた赤いストライプのトランクスだけになり、その中央部は時間の経過とその刺激に比例して既に大分湿っていた。
「ダメだ。」
そして、さっとそのトランクスも剥ぎ取った。臍に向かって垂直になったモノは、既に自らが出した透明な液で湿ってビシャビシャになっていた。そして、その独特のヌルッとした感触を楽しむかのように手で弄び、そして耕太郎の左腿の下に手を伸ばし、もう一方は肩の辺りに腕を回すと、あの無骨なカラダをした耕太郎をお姫様抱っこした。パンパンにはち切れんばかりに張れ上がった筋肉でコーティングされたカラダなので、相当な重量であろう。しかし、そんな耕太郎を何事もなく持ち上げてしまったのにはびっくりした。また、そんな抱っこをされるなんて経験が今までなかったから、先ほどの小さなモノを見られることと同じくらい恥ずかしかった。そんな照れて顔を赤らめる耕太郎を見て、かわいいなと感じ、先ほどのキスとは打って変わって、ほんのちょっと唇と唇が触れる程度のキスを交わした。耕太郎は、その浅黒い腕を達彦の首に回して、自分からキスをねだった。キスはソファへそっと下されるまで、ずっと続いた。そして、その後も二人はそのためらいがちなソフトタッチのキスをなかなか止めようとしなかった。
達彦は、そのキスの間に自分の履いていたものを脱ぎ取った。そして、耕太郎の手を取り、触ってみろと言わんばかりにそのまっすぐに突き出した部分へと誘導した。

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2017年07月24日

デリバリー(6)

急に照れ始めた耕太郎を訝しく思った。達彦は彼のズボンの上からその形をなぞり、そしてその固い部分を、形に添って確認するように握っていった。
耕太郎は達彦の首に手を回して、また耳元で小声で囁くように「暗くして。」と言った。
そもそも、ここはワンルームマンションで、天井の照明は中央部分と玄関しか今は点けておらず、ソファのあたりは明るいと言うほどではない。達彦は、耕太郎のベルトを緩め、ボタンを外して臍からその下の部分へと手を入れていった。下の方にいくにつれて次第に熱く、そして湿気を帯び、鬱蒼と生えているもののザラザラした感覚、そして・・
「ダメです、俺、」
耕太郎は首に絡めている腕に力を込めて、顔をその逞しく筋張った肩にうずめて囁いた。耕太郎はその必然ともいえる動きを止めようと手を掴んだが、達彦の手はその反作用の力を拒み、やがて鋼鉄のように固くなった1本の棒に到達した。
「小さいから。」
確かに、こんなゴツいカラダからは想像もできないくらい、人差し指程度に細いモノがそこにあった。その形を確かめるように、なぞりながら揉んだ。
「恥ずかしいっす。」
うずまるところなどない肩にさらに顔を押し当てて、恥ずかしさに耐えているかのようだった。
達彦は、自分からベルトを外し、ボタンを取るとスラックスは自然と下がった。TOOTの青いボクサーパンツの中に溢れんばかりに折れ曲がったまま硬直したモノをそこに押し当て、時計の針のように円を描いて擦り付けた。擦り付けているうちに、収まりきらなくなったモノは上部から顔を出し、その汁が耕太郎のズボンにシミを付けた。

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2017年07月23日

デリバリー(5)

耕太郎は、達彦のシャツを剥ぎ取りにかかった。
汗ばんだカラダにぴったりと貼り付いていたシャツを剥ぐのはなかなか困難だったが、なんとか取り去り、ソファへと投げ捨てた。
耕太郎は、ため息とともに達彦のカラダを見つめた。蛍光灯に照らされて、褐色の肌が輝いて見えた。
「たまらねえ。」
そう、つぶやくと、耕太郎は作業シャツを自分で脱いだ。脱ぐ瞬間、揮発性の刺激臭がした。宅配便の受け渡しを一日中していたせいで、カラダは汗をかいたその上から汗をかくという繰り返しだったため、汗の層ができていて若干べたついていた。顔に似つかわしい無骨なカラダで、特に首から肩にかけてが広範囲に盛り上がっており、上半身は逆三角形で、周囲を威圧するかのような厳つさで、腰のくびれと対照的にプロテクターのように筋肉がカラダにまとわりついていた。
達彦がグッと近づいてきて、そのカチカチに固まった肩の辺りに唇をつけた。
「シャワー、浴びていいっすか?」
「何言ってんだよ。」
達彦は、耕太郎の左腕を上げ、腋の臭いをわざと嗅いだ。鬱蒼と生えた腋毛に、汗のしずくが絡み合っている。その湿った腋毛に鼻をつけ、鼻の頭で腋をくすぐるようになぞる。達彦はくねるようにカラダを動かし悶えたので、左腕を腰に持っていき、引き寄せて、下を出して腋の下をえぐるように舐めた。若干舌先で苦みを感じた。鬱蒼と密に茂る腋毛から染み出す汗に、男を感じた。
「あぁっ。」
こんなに太くてゴツゴツしている腕を持っている人間が出すとは思えない、高めの声を上げた。
「シャワー、シャワー浴びさせてください。俺、臭いっす。」
はにかんで、訴えかけるような眼をしてこっちを見つめた。
「少し暗くしてください。」

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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)デリバリー 

2017年07月22日

雑記帳(2017/07/22)

人物でいろいろ名前とか年齢とか設定していますが、これって俺のため。自分で書いていて、どういう設定だったっけって忘れてしまうんで。マッチョだったっけ、スジ筋だったっけ、デカチンなんだっけ、学生だっけ、名前何だっけ、って人物設定をイチイチ見ていかないと、途中で全然違う体型になってしまっていても困るし。「ひと夏のサンドバッグ」ってのを書き始めました。「堕ちるところまで堕ちて」の浩輔を使います。「耐えてみろ」の陽一郎にしようか、「終わりの見えないデスマッチ」の亘行にしようか迷ったんだけれど。誰を使うかで微妙に設定が変わるんでね。

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toppoi01 at 08:00|PermalinkComments(0)雑記帳 

2017年07月19日

堕ちるところまで堕ちて(14)

1週間後、やってみたいという電話をしたところ、赤ら顔のオヤジにゲイバーに呼び出された。
「で、浩ちゃんはいったい何ができるの?」
タバコの煙を吹かせながら、聞かれた。
「大体、大丈夫です。舐められたり触られたり程度なら全然。この前みたいな感じで大丈夫です。」
タバコをポージングした筋肉男の像で縁取られた灰皿の底で強めに消し、
「あのさ、この前みたいな感じだったら別にいらないよ?」
「え、あの、前の話じゃ、演者が決めるっていうことでしたよね?」
「んー、これってボランティアじゃないんでね、フリーでさ、浩ちゃんが路上パフォーマンスをするってなら全然それでいいよ。けどさ、場所を提供して集客もこっちでして、で人来ないじゃ困るんだわさ。」
「でも、SMはちょっと・・勘弁して欲しいかなって感じもあるんで・・。」
「じゃ、こうしよっか。こっちがプログラムを組むからさ、それを選べばいいじゃん。」
ってなことで、いくつか候補を挙げてもらった。というか、最初から選ばせるつもりだったのか、表にして提示された。洗濯ばさみ、竹刀、銀玉鉄砲、テニスボール・・SMばっかじゃん。ミット?野球で使うキャッチャーミット?竿・・竿って?
「ああ、これはそのまんま。しごかれるんだよ。」
それだけですか?
「そうそう。やっぱ触りたいものなんだよ、男の性っつーもんだよね。ギャハハハ。」
下品な笑い方で、奥歯の金銀カラフルな詰め物がよく見えた。
「じゃ、俺、それにします。」
「ん?これ?結構キツいけどできるんかいな?」
「大丈夫です。」
「ふーん、そっか。ま、経験だからな。それでとりあえずやってみっか。」

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2017年07月18日

堕ちるところまで堕ちて(13)

地下の階段から上がると、夕方とはいえ、日差しが強く照りつけていた。かなり古い集合住宅で、5階建てなのにエレベータもないようで、半分くらいは見た感じ空き家だ。
花壇であっただろう場所には、かなりデカい犬の糞がところどころに野ざらしになっていた。
正直、もう答えは出ていた。金になるということもそうだが、それよりもいろいろ自分の可能性を試してみたいという思いが強かった。いやいや来ている、ゲイかどうかさえ怪しい奴らよりも俺はもっといろいろできる能力を秘めている。金を掴むチャンスは無尽蔵にあるのではないか、そう思えてきた。
ジジイどもと関わりあいたいという気持ちはサラサラないんだけれど、中年やジジイからこんな扱いを受ける機会なんかきっと金輪際ないだろう。このモテモテボディの俺が、死に底ないのジジイどもにいたぶられるなんて面白いじゃないか。殺そうと思えばいつだって殺せるようなジジイに、逆に手出しできないのだから。そう思うと、異様に高揚してきた。さっき、得体の知れないオヤジたちに舐められまくった乳首の辺りが媚薬でも塗ったかのようにウズウズしてきた。何だか、異様にムラムラして、どこかで当たり構わず発散させたい気分だ。誰だっていい、目茶苦茶にされたい。今日は何発でもエンドレスでいけそうな気がする。体力、そして精力の限界までヤリこみたい感覚だ。

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2017年07月16日

耐えてみろ!(10)

「大丈夫ですか?」
崇が目を覚ますと、慎吾が心配そうに覗き込んでいた。冷たいタオルが額に乗せられていた。自分自身では分かっていた。いつもセックスの後、クラッと貧血のような眩暈を覚えることがよくあった。しかし、こんな意識を失ってしまうようなことは嘗てなかった。
「どれくらい・・。」
「いや、ほんの1分くらいしか経っていないです。それより・・。」
「それより、俺がゴメン。俺、・・。」
「大丈夫です。俺がゲイって、もしかしてバレていました?」
「・・。」
実はゲイだとカミングアウトをされて、今初めて知ったくらいだ。顔を振って、目を覚まそうとした。
「水、飲みますか?たぶん脱水症状だと思います。少し安静にしてください。」
崇の肩を持って起こし、優しくそう言ったが、後ろで何か当たっているモノに気づいた。
「ゴメン、何も言わずについ。。本当にゴメン。」
「いいんです。でも、俺、いつもタチだからあまり経験なかったから・・。」
「俺は実は男にはウケなんだよね。けど、つい・・。」
慎吾はその言葉に反応した。崇のその筋張ったカラダに劣らないくらい、筋繊維でできているかのようなモノは激しく硬直し、目の前の獲物を虎視眈々と見据えていた。
「これ、欲しい。」
崇は、ちょっと口に余るような長さのモノにむしゃぶりついた。3日餌を与えられずに飢えた犬が、放られた鳥の手羽先を我が物にしたかのように、おいしそうにしゃぶった。そこから染み出すエキスを吸い出すかのごとく、丹念にしゃぶり込んだ。そして、慎吾を仰向けに寝かすと、そこに跨った。自分の唾をこれから入れる場所に塗り、指でその準備をした。ある種の覚悟がいった。入れてしまえばもうそこから先は平気なのだが、その過程が勇気がいるのだった。
そんな不安が慎吾にも伝わった。
「大丈夫ですか?」
先ほどまで倒れていたことを気遣うと同時に、ためらいがちに跨った悟の躊躇している様子を見て、思わず発した。けれど、その言葉に触発されたのか、徐々に腰を落としていった。バイである崇は、男の方はさほど経験がない。最近、その喜びを知ったばかりなので、入れてみたいという気持ちが先行する。けれど、まだ経験の浅い崇にとっては無理な大きさだった。先を入れただけで激痛が走り、その向こうの快楽まで行き着ける自信がなかった。
「ごめん。無理かも。」
二人は向かい合うと、笑いあった。暑さで汗が出尽くした感があり、二人とも喉がカラカラだった。シャワーを浴びて、外に出るとまだ西日が強く差していたが涼しく感じた。大学近くの安居酒屋でビールを飲むと、二人ともすぐに酔いが回って、ようやく主目的であったトレーニングの効果的方法を聞きだすことができた。

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toppoi01 at 08:30|PermalinkComments(0)耐えてみろ!Ⅳ 

2017年07月15日

耐えてみろ!(9)

崇は無言でその熱くなった部分に手を差し伸べる。固さを確認するかのように、そしてこの行為が当然であるかのようにきわめて自然に、緩急を込めて握っていった。
そして、またそんなことを忘れたかのように話し出した。
「腹筋かな、やっぱり。この鏡、ちょっと持ってくれる?」
長方形の鏡を差し出されたので、受け取った。
「右と左の腹筋でずれているの、分かる?鍛え方を同じにしているつもりでも、どうしても偏ってしまいがちなんだよね。」
説明は淡々と行われているが、崇の膝は、その固くなっている部分をゴリゴリと回すように押している。
「腹直筋の方より腹横筋、腹斜筋の方を見ると分かりやすいかもね。ああ、鏡じゃ分からないか。ここはインナーマッスルって言ってさ、」
スウェットは淡々と説明する中で自然と脱がされ、また崇も履いていたロングパンツを脱ぎ、トランクス1枚になった。腹の辺りから、また胸にも、腕にも太い血管がくっきり浮き出ている。体毛は濃くはなさそうだけれど、臍の辺りから急にその下へと腹毛がラインを描いている。トランクスからもわっと熱を帯びた圧力が伝わってくる。崇はもう説明を止めていた。崇の汗がボタボタと滴り落ちて慎吾のカラダを濡らし、渡されてただ天井だけ写されている手鏡にも垂れ落ちている。古びた扇風機がいくら激しい音を出して風を生みだしても、湿り気を帯びた熱風となって返ってくるだけだ。男臭くて、じっとりとまとわりつくような風にあおられた汗がそれぞれのカラダを凄まじい勢いで流れ落ちる。慎吾の方から悟のトランクスのあるべきところを掴んだ。そんな大きいわけではないけれど、確かにそのモノは存在感を顕わにしていた。ほぼ一緒のタイミングでお互いの下着は取り払われた。悟は慎吾のその白くて無駄なところのない脚を両腕で開くようにして持ち上げて、そして黒々とつやっぽく輝き天を向いているモノを足の根元へ、そして引き締まった尻の間へと惹きつけられるかのように徐々に持って行った。そして、そのモノは、特段何も塗っていなかったのだが、汗とその先端から溢れ湧き出てくる液体のおかげで、吸い込まれるかのように慎吾の中へと入っていった。慎吾は痺れるような感覚を味わっていた。
崇は滝のように流れ落ちる汗を拭きつつ、慎吾を見下ろす形で腰をリズミカルに振っている。そして、右手で慎吾の凸凹して、臍の辺りの溝にところどころ汗溜まりのできた腹筋を撫で回し、そして時折拳をその腹筋に向かって振り下ろした。腹への衝撃より、その腹筋へと打ち込むタイミングで中に入っているものが跳ねるように踊る様子が中から感じられた。妊婦が「赤ちゃんが足で蹴っている。」っていうのはこんな感覚なんだろうかと、ふと永遠に体験することのない妊婦のことを思った。思ったより早く、その瞬間はやってきた。「ううっ。」急に結合から離れたと思うと、その液体は弧を描いて、慎吾の顔の上方を通過して斑模様になった柱の手前まで到達した。崇は、事が済むと、肩で荒く呼吸をし、そしてふわっと、急にバランスを失って、慎吾の方へ倒れてきた。慎吾は軽く抱いて、崇を仰向けに寝かせたのだった。


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toppoi01 at 08:30|PermalinkComments(0)耐えてみろ!Ⅳ 
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